なぜ「10代」で海外教育なのか / 新コンサルタントからのメッセージ

はじめまして
E-Concierge・教育コンサルタントの今村と申します。
本年より、10代の子どもたちのグローバル教育のご支援に携わっています。これまで私は、企業における人材育成・グローバル研修のコンサルティング、そして学校法人における国際教育プログラムの設計・支援という、二つの異なる教育現場に関わってきました。社会の第一線で活躍する大人と、これから未来を担う10代。対象は違っても、そこには共通する問いがありました。それは、社会に出てから身につけようとしている多くの力は、本来、10代のうちに育まれるべきものではないかという問いです。
社会人支援の現場で感じてきたこと
国内市場が縮小するなか、日本企業の海外進出はこれまで以上に加速しています。
そのような状況下で、海外で働く社会人のサポートに携わる中で、英語力そのもの以上に、次のような課題に直面する
方々を数多く見てきました。
・自分の考えを言葉にすることに躊躇してしまう
・正解のない状況で判断を下すことに強い不安を感じる
・異なる価値観の中で、自分の立ち位置を見失ってしまう
これらは、能力の問題というよりも、育ってきた環境や教育の影響によるものだと感じる場面が多くありました。
学校教育の現場で見えてきたこと
一方で学校教育の現場では、学力は高く、真面目で努力家でありながらも、自分の学びが社会や世界とどのようにつながっているのかを実感する機会を持たないまま成長していく10代の姿にも向き合ってきました。この二つの経験を通して、「これからの時代における国際教育の役割とは何か」
を、自然と考えるようになりました。
日本の教育は世界的に見て弱いのか?
結論から申し上げると、決してそうではありません。OECDが実施するPISA(国際学習到達度調査)において、日本の15歳は、数学・科学・読解力の分野で長年にわたり世界トップクラスの水準を維持しています。この結果は、日本の教育が基礎学力の定着と学習の安定性において非常に優れていることを示しています。一方で、OECDの報告や国際的な教育研究では、「知識をどのように使うか」「異なる価値観の中でどのように判断するか」といった力については、国ごとに教育観の違いがあることも指摘されています。
欧米教育が重視している視点
北米を中心とした欧米の中等教育では以下の施行の過程が重視されます。
・正解にたどり着くことよりも
・どのように考えたか
・なぜそう判断したのか
授業では意見を求められ、対話が前提となり、自分とは異なる考えを持つ相手と議論することが日常的に行われます。これは、日本の教育が優れていないという意味ではありません。
教育が目指しているゴールが異なる、ということです。
日本は「正確に理解し、再現する力」を育て、
欧米は「考え、判断し、表現する力」を、より早い段階から鍛えていきます。
なぜ「10代」で海外教育なのか (私の考えるコンサルテーションとは?)
では、なぜ大学進学後ではなく、10代のうちに海外で学ぶことに意味があるのでしょうか。
10代では以下の基礎が形づけられる時期となります。
・思考の癖
・価値観の前提
・他者との関わり方
この段階で、多様な文化背景を持つ同世代と学び、自分の意見を求められ、寮生活などを通して日常的に対話する経験は、「自分はどう考える人間なのか」という自己認識を深く育てます。大学から海外に行く場合、学習スタイルや思考の枠組みがすでに固まっていることも多く、10代での経験は、思考や価値観の土台そのものを柔軟に育てる点に大きな価値があります。
E-Conciergeが考える「学校選択」という戦略
私たちが大切にしているのは、
「有名校に入ること」や「早くから海外に行くこと」そのものではありません。
・ 子供の性格や思考の特性
・ご家庭が大切にしている価値観
・将来、どのような環境で力を発揮できそうか
こうした点を丁寧に整理した上で、その子にとって最も意味のある学びの環境を設計することが、私たちの考えるコンサルテーションです。
例えば、北米のトップボーディングスクールは、単に学力の高い生徒を集めているわけではありません。「どのような生徒を育てたいか」という明確な教育哲学を親にも子供にも求めてきます。
だからこそ、学校選択には戦略が必要です。お子さまの現在地と、これからの成長曲線を見据えた上で、最適な環境を一緒に考えていくことが、私たちの役割だと考えています。
最後に
国際教育とは、「海外に行くこと」でも「英語が話せるようになること」でもありません。
それは、日本国内、海外などどの社会に身を置いても、自分の頭で考え、他者と対話しながら人生を切り拓いていく力を育てることだと、私は考えています。10代というかけがえのない時期に、どのような環境で、どのような人と出会い、そして、どのような問いと向き合うのか。その選択を、ご家庭とともに考え、支えていく存在でありたい。
そんな思いで、日々子供達と向き合っていきます。




