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イギリスボーディングスクールの伝統 The Other Half

イギリス在住25年、自らのお子さんをイギリスの公教育と私立教育で
育てたお母さんからイギリスのジュニアボーディングスクールについて
お話を聞く機会がありました。
そのお母さんがボーディングスクールで多用されるThe Other Halfという
フレーズを教えてくれました。
この「他の半分」は、学習以外のことを意味しているそうです。
その内容をまとめてみると、下記のようになります。
・スポーツ
・音楽
・絵画
・演劇
・社会活動
・日常の行い
イギリスのボーディングスクールでは、学業半分、学業以外のことが
半分というように認識され、なおかつ、いずれのことにおいても、
生徒をとにかくほめるのだそうです。
私は彼女の話を聞きながら、アメリカのボーディングスクールと全く同じと
言っていい教育理念に驚きと確信を新たにしました。
そもそも、ボーディングスクールの発祥はイギリスです。
そのスピリットやシステムは、全部ではありませんが、英語圏の教育に
大きな影響を与えていることは間違えありません。
イギリスのボーディングスクール、いわゆるパブリックスクールにおいて、
一番意識されるのは、リーダーシップではないかと私は思います。
それは、人を引っ張るという率先垂範型よりも、むしろ人を生かすという
意味に重点が置かれているように思います。
ボーディングスクールがThe Other Halfに生徒たちを熱心に取り組ませ、
その評価を学業と同様に重視する背景には、自己研鑽の分野が、
学術知識や技能に限定されないことを意味していると思います。
社会に出れば、知識は万能ではありません。
それ以外の人間関係とコミュニケーションが重視されることを
イギリスのボーディングスクールは理解して、
彼らの教育を組み立てていると思います。
前述のお母さんは、ボーディングスクールにおいては
しつけも重んじられると言われました。
彼女によれば、いじめの問題もイギリスのボーディングスクールでは、
日本のようには問題にならないと言います。
確かに、素晴らしい教育理念を実践しているのであれば、
そこにいじめが発生することはありません。
「イギリスでは『ノブレスオブリージュ』の伝統は生きているのでしょうか
という私の質問に彼女は「あると思います」と答えました。
アメリカのボーディングスクールに私はリベラルさを感じ、イギリスのボーディングスクールに文武両道を感じます。もちろん、これは私の経験に基づく感覚です。できることなら、日本からの留学生には、その両方の良さを体験させてあげられたらと思います。

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