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教育異文化 その1 試験と授業の比重

日本の常識はアメリカでは非常識といった生活習慣や文化の違いはどこにでも見受けられます。教育に関しても同様に日本では当たり前のことが、アメリカでは通用しないといった状況はたくさんあります。
その中でも、これから留学を考えている生徒にとって不可欠な教育文化の違いを考えてみたいと思います。 
先週のブログで紹介させていただきましたが、ボーディングスクールや大学では、合格後、最終学年の総合成績がD、Fになると合格を取り消させることがあります。これは、日本にはあり得ない規則だと思います。
日本の場合、試験で示された学力が合否判定で重要な役割を果たします。だから、高校および大学受験においては、日常の学校生活やその授業よりも、来るべき試験にどう対応するかのほうがはるかに大事になります。この傾向はいわゆる難関校において顕著に見られ、通常の教育課程を高校2年ですべて終了し、3年はもっぱら受験対策に充てるということになります。
通常の場合、受験対策に必要な知識とノウハウは予備校、塾、家庭教師などが重要な役割を果たします。では、メーンとなるはずの高校の授業はどうなっているのでしょうか。もし、それほどまでに受験対策が必要であれば、中学から高校のすべての授業を受験に対応するように作ればいいと思います。それでも、果たして、1年に1度の数時間にわたる試験で受験生が今まで学習してきたことを網羅することは不可能ではないかと思います。
一方でアメリカの場合、ボーディングスクール受験、そして大学受験においても、既存の学校の成績と学力標準テストの結果は対等に扱われます。さらには、学力標準テストは本人の意思で何回でも受験でき、ベストなスコアを提出できます。また、試験の内容も極端に難しいものではなく、すべての大学が共通の試験を採用しています。各大学が独自に受験生を集めて試験を行うという習慣はアメリカでは発展しませんでした。
アメリカにおいて、合格発表後の成績も問われるのは、それだけ日常の学校生活を重く見ている結果です。ボーディングスクール留学やアメリカの大学への留学を考えている生徒の皆さん、最後まで気を抜かずに学校生活を送ってください。

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