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★競争社会と教育1

日本の高度成長期が終息したころ「ゆとり教育」が導入されて、学習時間が大幅に削られ、結果としてこれから社会にでる学生たちの学力低下が顕著となり、それが日本のさらなる国際競争力を低下させていると言われています。
大学受験に「受験戦争」という過激な表現が使われ、思春期における過激な競争は望ましくなく、もっと生きていく力や人としてのゆとりを大切にしようということで、アメリカの大学受験の学力テストSATを参考にしてセンター試験が日本に導入されるなど、大学入試システムが工夫されます。また、受験戦争緩和、競争よりも心の教育などの対策が日本の場合、文科省を中心とした国の教育機関から国の津々浦々に教育方針が発信されます。
教育方針の変更により、競争が良くないからと、運動会ではみんなで手をつないでゴールインなどがあるそうですが、私はわが子の運動会でも、ほかの機会でもそれを目撃したことはありません。
しかし、なるべく公平に、平等に教育の機会を子どもたちに与え、合否の基準もそうあるべきだということで、入学試験の際は、大学、高校、中学を問わず、受験者の成績、内申、スポーツ、芸術などの評価を数値化する方法が取られているようです。
英語圏においては、中等教育において使われる教科書が国によって決められることはなく、国の教育方針は明確であっても、それをどのようにして実行するかということは、かなり現場の意志に任されているというのが実情であるように思えます。私の専門は、ボーディングスクールすなわち、英語圏の私立中等教育ですが、日本と比較すると、彼らは平等や公平の精神がないといっても過言ではありません。だいいちに志願者の合否を決めるときに、成績、スポーツ、芸術、活動、文章作成力などを数値化しません。
教科書もおおよそ教科を担当する先生がそれを決めます。国をはじめ、州、市町村などの教育委員会の教科書認定制度はありません。日本に比べたら、なんと不平等、不公平なことであるかもしれません。
しかしながら、スポーツにおいては、万年補欠選手、いつまでも球拾いなどということは、ボーディングスクールでは考えられません。それぞれの能力に応じて、チームが組まれ、他校のチームとの対抗試合が行われます。また、スポーツは年に3学期制で、通年同じスポーツをやることはあり得ません。さらに言えば、体育の授業は、アメリカボーディングスクールにはなく、授業が終わってから2時間がスポーツ活動に充てられています。
つづく

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