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中学・高校留学 - 現地世話人について ホームステイの場合

<前日のブログに続きます>
ボーディングスクール(寮滞在)への留学とホームステイをして通学する場合の留学では同じ異文化体験であっても、その内容は全く違うものになります。寮滞在では、寮生全員に共通する規則が適応されます。食事も一日三食、各自選択はできますが、同じ場所で同じ条件で提供されます。ルール違反をした場合の罰則も、またそれに対する不服の申し立ても基本的には生徒のためのガイドブック(Student Handbook)に掲載されています。
一方、ホームステイでは、学校から帰宅後のルールはホストマザーによって決められていますが、それが成文化されて、事前に生徒に示されることはありません。朝食の時間、シャワーの時間、自由時間、学習時間などが、もし寮生活と同様にホームステイでも決められていたとすれば、留学生の家庭生活は、ホストマザー(あるいはファーザー)による個別の管理下に置かれることになります。そのような「規則正しすぎる家庭生活」は留学生の誰も望むところではないでしょう。
さて、ホームステイ留学での現地世話人の役割についてですが、まず大前提として、現地世話人はホームステイを直接探すわけではありません。また、世話人が学校に勤務することも、留学生に英語を教えることもありません。ほとんどの場合、現地世話人は地元に住んでいる日本人がその任に当たっています。
現地世話人の基本的な条件として、英語が堪能であること、現地の教育事情をよく理解していること、留学生の立場にたってトラブルの解決を考えられること、緊急時には、勤務時間外でも連絡を取れる体制を取っていること、必要に応じて、留学生本人に直接会うことなどが挙げられます。
留学生活でトラブルがなければ、世話人が稼働する必要はほとんどありません。また、留学生が自らの知恵と努力をもって、ホームステイ内部で日々起こるちょっとした誤解やホストとのいさかいごとを解決できるのであれば、世話人が解決のために尽力しなくてもいいわけです。
昨日からの繰り返しになりますが、留学の目的は、英語力を身につけることと、精神的な自立を達成することにあります。その二つの大目的のために、留学生は現地での日々の生活における出来事を受入れ、学び、理解し、対処するというプロセスの繰り返しが絶対に必要となります。できることであれば、人の援助を仰ぐ時は、自分がもっとも接している人、関係の深い人順に考えていくのが自然です。
これは私の考えている留学のかたちですが、ホームステイを決定する権限のない世話人は、文字通り留学生の精神的な世話や応援をする異文化理解に精通した人という立場になります。
(つづく)

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