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あるお母さんのカルチャーショック その6 母、こころの旅

<前日のブログに続きます>
一年前のニュージーランド学校訪問から、今までをあるお母さんを
主人公にして、二人のお嬢さんの留学について考えています。
私自身、学校訪問に同行し、ニュージーランドの文化、風土なども
お母さんとお譲さんに見てもらいながら、解説したわけですが、
帰国後、二女だけでなく、長女もあえて留学させたお母さんに
その心境を聞いてみました。
「去年の夏、ニュージーランドの学校訪問は、前にもお伝えしましたが、カルチャーショックでした。私は英語を話せませんが、訪問した学校での先生方の対応、生徒たちの様子、そして行く先々で出会う人たち、ニュージーランドの学校のほうが、私の娘たちには合っていると確信しました。
子どもたちには、英語を話せるようになってほしいのは当然ですが、それよりもむしろ、私自身が今の子どもたちの学校とその環境にとっても疑問をもってしまっています。長女が中学校受験に臨んだ時、私は彼女を必死でせきたて、勉強させました。でも、勉強をやっている本人も、やらせている私もぜんぜん楽しくないのです。
それを通りすぎたら楽しいことが待っていると私は、長女に言いました。でも、『本当にそうだった』と長女は言ったことがありません。私もホントのところ、わかっていないのです。
お勉強って何でしょう。どうしてしなければいけないのでしょう。私自身を振り返ってみて、中学、高校、そして大学で私がした勉強とは何かと考えても、はっきりした答えはありません。
私が子どもたちに教えたいこと、それは自分で悔いのない人生を送ってほしいということです。そのために数学、英語、理科、社会などを勉強するっていうことにはならないかもしれません。でも、親から離れて生活してみて、子どもたちはいろいろなことに気づくでしょう。
コミュニケーションの大切さ、相手を認めたり、受け入れたりすること、そして、自分のことをしっかりと人に伝えること。日本の教育でも「人」として大切なことは、学校や日常で学べます。でも、何の不自由もなく、満たされているなかで、いくら私や先生方が「人生の大事」を語っても、それが子どもたちのこころに響くでしょうか。生かされていることのありがたさを、子どもたちは体得することができるでしょうか。
私たち夫婦がひもじい思いをしても、子どもたちのこれからを考えると、どうしても出してあげたかった。たとえ、子どもたちが留学にNoといっても、「出なさい!」というのが私の本音なのです。
ニュージーランドの学校訪問の旅は、私にとって観光旅行とは全然違った旅でした。その旅から帰ってきて、私は自分のこころを旅しているような気がします。
何にもないニュージーランドの自然。素朴で笑顔がいい人たち。いい加減なところもあると思いますが、私はそんな環境に大きな刺激を受けました。
こんなところで子どもたちに教育を受けさせたいと思いました。」
つづく

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