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あるお母さんのカルチャーショック その4 最初の一学期

<前日のブログに続きます>
二女とお母さんは、ニュージーランドの学校を訪問し、それぞれの学校を
見学していますが、長女はニュージーランド訪問ツアー後に
お母さんの「絶対留学がいい」という積極カルチャーショック的確信に
基づいて留学が想起され、本人との話し合いがなされ、
実行されました。しかし、本人にしてみれば、大変な決断だったかもしれません。
「大変でしょうね。だって、英語力ないし。中学受験の時も、なんだかんだと言っても、結局私が勉強させていたようなもんです。本人にしてみれば、この留学は、二階に上がって、階段外されたという気持ちが本当のところかも知れません。でもね、あの子に考えるきっかけを作ってあげたかった。親は子どもたちより先に死んじゃうでしょ。だからどうしてあげるのがいいのか、真剣に考えますよね」
本来なら、姉妹が同じ学校というのが、親にとっても、子どもたちにとっても、
合理的なのかもしれません。しかし、二人の性格の違い、
また、一緒になった場合、どうしてもお互いの甘えがでることも想定し、
あえて、長女は南島、二女は北島の学校を選択しました。
共通点といえば、ともに寮に入ったということです。
最初の学期は、Year8に入学した二女、Year10に入学した長女ともに、
電光石火のごとくお母さんにその衝撃が届きました。
今まで、泣いたことのない意地が強く、物事に動じない二女が、
お母さんとの電話で大泣きしたというのです。
これには、さすがのお母さんも困ったそうです。
「泣かせるだけ、泣かせてあげました。そうするしかありません。どのくらい泣いていたでしょう。十分とか短い時間じゃなかったと思います。それでも、だんだんと話せるようになって、最後は泣くだけ泣いたらすっきりしたようです。あの子らしいといえますね」
十一歳の外国生活が始まったわけです。その内容が平坦であるはずがありません。
それでも、大泣きして、自分の感情を安定させ、その後で平静を
取り戻すということも、もしかして本人の生きていくための異文化適応に対する自己保存力かもしれません。
また、それを受け止めて、おもいっきり泣かせてあげる
お母さんのこころの広さというか、精神の器量の大きさを感じます。
おそらく、お母さんにとっては想定内のことであったのでしょう。
「二女は、こんなふうに、さばさばとしているのですが、心配なのは長女です。今のところ沈黙していますが、あの子のほうが私は心配です」
お母さんの予測した通りの展開が、二人が渡航してから2カ月あまりで
起こりつつあります。
つづく

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