留学コンシェルジュ

日曜コラム 卒業生の結婚式

私がお世話した卒業生の結婚式に出席することはとてもうれしいことです。
「ありがとう」という気持ちを、本人だけでなく、
そのご家族ともにすなおに交換できることが素晴らしいと思います。
私が座るテーブルには、私がお世話した懐かしい顔ぶれがあります。
しかしながら、若者たちの変化は激しく、(私は変化していません)時々、
「斉藤さん、~です」と言われても、
ファーストネームで生徒を記憶している私には、who are you?
ということがあります。
宴会が始まってから、あれこれ留学ストーリーを聞くにつけ、
いつも、私の思い出にあるのは、お母さんなのです。
良いことも、悪いことも、通常はお母さんによってその情報が
私に伝わってきます。
そして、必要に応じて、本人と話して、問題を解決し、
あるいは次の段階に進んでいくわけですが、
そのための主役は、もちろん留学している本人ですが、
総合ガイドはお母さんであり、それぞれのお母さんの生き方が、
結局、留学した本人の未来の道筋を作ると言っても過言ではないのです。
頼もしくなっている留学生諸君に私は、「お母さん、元気?」と尋ねます。
今のところ、例外なく「元気です」という返事が返ってきています。
しかし、大体がそこでピリオドです。
私もそれ以上に、質問することはありません。
そして、私はこころの引き出しから、お母さんとの
いろいろなやり取りを思い出すわけです。
留学時のエピソードは、本人たちから話してくれます。
私はざっくばらんに話を聞き、「いま、なにやってんの」と質問します。
答えは、もちろん色々ありますが、物理的に英語が堪能であるとか、
留学時代から、大学にかけて、自分の専門知識を生かして、
自分のキャリアを積んでいると思います。
いずれの場合も、親が彼らをそのように育てたのだと私はいつも思います。
そんなテーブルでの会話が進むうちに、結婚式も進んでいきます。
スクリーンでの新郎新婦紹介に続き、彼らの入場、
テーブルでは、彼らの同級生との対話が進みますが、
やがて、卒業生のご両親がテーブルに訪れるとともに、
関係者の皆さんとビールを酌み交わす習慣のある日本では、
のんびりとテーブルで会話だけを楽しんではいられません。
結婚式ではいろいろな人との出会いがあり、また会話もあり、
日本式ネットワーク構築の一つの場を感じます。
さて、年とともに涙もろくなっている私にとっては、
お父さんの最後のごあいさつとそれに伴うお母さんの表情を
見ていると自然に涙腺が緩んでしまいます。
私も子どもを持つ親なので、お母さんの涙には、共感でき、
お父さんの意を込めた言葉にグッときます。
若い新郎新婦二人が、親に対して「ありがとう」などという
場面ではたまりません。
結婚式会場、特に最後はスポットが当たる新郎新婦、そして親以外は
ライトを落としておくのがいいですね。
私の結婚式で留学仲間からもらったメッセージ、
The best couple in the UNIVERSEをいつも私は、
新郎新婦に贈ります。そして、
「ふわっ」とした気持ちのまま、私はいつも会場を後にします。

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