ボーディングスクール訪問 - お父さんとお嬢さん
只今、アメリカ東海岸地方のボーディングスクールを訪問中です。
15日、日曜日に成田→ニューワーク国際空港直行のUA78便で、
現地入りしてペンシルバニア州、コネチカット州、ニューヨーク州、
そしてニューハンプシャー州のポートランドまで、
車で北上するルートを取っています。
今回の学校訪問ファミリーは、お父さんとお嬢さん、
車関連の仕事をされているお父さんがざっと1000キロ余りの行程を
ドライブされています。私がナビゲーターを務めていますが、
ペンシルバニアからコネチカットまで250キロほどのドライブが
あっという間に終わりました。
学校訪問の主人公であるお嬢さんは12時間のフライトと、初めての学校訪問
そして面接を受ける緊張で、前日にほとんど眠れなかったそうです。
このような時は無理せず、食事を控えめにし、車の中では、
睡眠を含めて、休むことを私はアドバイスします。
今回、お父さんが車関連の仕事をされていて、私も少しばかり車には、
興味があるので、ドライブ中の話題には事欠きません。
マツダがルマンで優勝したのは、つい最近と思っていたら、
1991年であること。メルセデスがマツダに先行していたが、
エンジントラブルで煙を吐き、ついにトップをマツダに取られたとき、
連勝のドイツ車に好感を持っていない10万の観衆は、
躍り上がって喜んだそうです。
車にはそれぞれの国を象徴する文化的要素がぎっしり詰まっていることなど、
車に関して私が知らないこと、また知りたかったことが、
正確なデータと数字で即答されることに私はとても感心し、
さらなる質問をしているうちに3時間があっというまに過ぎてゆきました。
お父さんは独身時代、バックパッカ―として、世界を回り、
新婚旅行もヨーロッパを車で踏破したそうです。
パリのランアバウト(ロータリー)はラテンの感覚を持ってしないと
うまく使えないこと、またそのような道はドイツにはあり得ないことなど、
交通機関とそのネットワークにもそれを作った「人」の考え方が
明確に反映されることに私はとても納得しています。
学校訪問初日、お父さんは500キロあまりをドライブされましたが、
一向に疲れた様子はありません。ハンドルを握ると元気が出るそうです。
夕食の時、お父さんの車に関する博学さを私が称賛すると、
「それは、斉藤さんがボーディングスクールのことを良く知っていることと同じですよ」と言われました。
― はあ、なるほど。
「それぞれの生徒にどの学校があっているというアドバイスを的確にすることと、車選びも同じです。あなたの仕事は常に若い人が対象ですね。彼らの中から日本を支える人が出るかもしれません」
― はい、その可能性は十分にあると私は思っています。
歴史、文化、スポーツなど多岐にわたる知識と興味を持たれている
お父さんとの学校訪問の旅は明日、二日目に入ります。