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失敗できない子育て ― その2

<前日のブログに続きます>
「子育てに失敗できない」と真剣に考えているお母さんが
小さなわが子に英語に接する機会を考え、与えること自体は、
とても良いことと思います。
問題は与え方です。
親子でのサマー体験英語研修の主人公は、お母さんです。
英語圏の幼児のための育児システムを利用して、英語体験を子どもに
させるという、切なる親のわが子に対する教育姿勢は、
そのままお母さん自身の英語的視野の拡大につなげてください。
英語はあくまでもコミュニケーションの道具です。
私は何度もブログで申し上げていますが、
英語それ自体に価値があるわけではありません。
それを使えるようにするために、わが子を英語環境に短期間でも置くわけです。
幼児のこころの柔軟さすなおなさをもってすれば、
英語を母国語とする子どもたちと即、友達になり、ボディーランゲージなどを
使って、コミュニケーションをとることは可能ともなりましょう。
問題は、継続性です。
幼児のための英語教室、短期研修、いずれも長く続けなければ、
その成果は得られないでしょう。
教室や研修の「中身」は先生に任せても、継続する大切さという概念は
親が子どもに教えなければなりません。
そのためには、「英語が使えると素晴らしい」という実例を
お母さんが子どもに示してあげることが何よりも大切だと私は思います。
英語を楽しそうに使っているお母さんを見つめる子どもの「好奇の目」を
心のなかにイメージしてみてください。
もし、お母さんが子育てを「失敗できない」という観念に縛られていたら、
それゆえに「安全策」を追求したら、どうなるでしょう。
行き着くところは、良い教育を受けて、良い大学に入ることになるとすれば、
小学生のうちに単語は3000個おぼえ、基礎文法はマスターし、
簡単な童話くらいは読める力をつけ、自己紹介文などはすんなり書けるという
受験体制に入らざるを得なくなります。
そうなると、親子の好奇の「目」、そして「芽」も消えてしまいそうです。
本来、親が子に伝えるべきこと、伝えたいことは、
生きることへの意欲であるはずです。生きていれば、必ず失敗があるはずで、
それを一つひとつ乗り越えることで、人生の年輪が積み重ねられ、
精神が鍛えられ、子どもたちは生きること、すなわち生かされることを
ほんの少しづつですが、感じとるはずです。
それが感謝の気持ちとなり、喜びや感動を生むのではないでしょうか。
確かに大人が作った一定のラインに乗れば、そこを逸脱しない限り、
大きな失敗はないかもしれません。
それこそが、私は問題ではないかと思います。
つづく

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