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ボーディングスクール―留学初年度の授業について

日本では、高校までは授業は学校から与えられるものと考えられています。一週間の授業時間割は学校が作成し生徒に与えられます。日本の場合、選択の自由があるのは、芸術科目、課外活動、放課後のクラブ活動などですが、アメリカの場合、どんな授業を受けるかは、生徒が主体的に考えるといえます。ただし、英語力にハンディのある留学生は、そうでない生徒に比べて、授業を選択する幅がかなり狭くなります。特に初年度は、「どんな授業を取りたい」とアドバイザーから質問されても、自分で授業を選ぶというシステムが日本の中等教育にはありませんから、留学生にとっては戸惑いも多いと思います。
留学初年度は英語力をとにかく上げるために授業を組まなければいけません。アメリカ10年生(日本の高校一年)の国語(英語)授業の学習内容は、ギリシャ・ローマ神話講読、短編小説講読(エドガー・アラン・ポー、ジョージ・オーウェル、スコット・フィッツジェラルドなど)、詩の鑑賞と作成、シェークスピア講読などです。日本の中学校三年生の英語知識では、これらの学習は難しいので、英語クラスを留学生用のESLクラスに置き換えて簡単な内容の英語を勉強します。
「英語力」において注意したいのは、話す聞く力については、日本でそれほど準備する必要はないということです。読む、書くことの厚みを増す学習をすることで、英語という言語の性質を把握できれば、「聞く、話す」は子どもたちが本来、持っている生きる力が自然に機能して、半年ほどで困らなくなります。
数学は日本よりもかなり簡単なので、できるだけ現地の生徒と同様のクラスで学ぶように設定されます。アメリカでは数学と英語は高校時代の四年間、毎年学習することが必須となっています。「数学は苦手」という留学生が多いですが、それでもアメリカの数学には余力をもってついてゆけます。日本の普通科高校では三角関数、微分積分は学習必須項目ですが、アメリカではそれらは選択となり、必須ではありません。
理科はそれが得意な留学生であれば、なるべく通常のクラスで学ぶことを先生から勧められます。不得意な生徒であれば、高校四年間のうち、理科の必須は二単位ですから、留学初年度はパスできます。
社会科についても、理科と同様、一般的には卒業までの必須は二単位ですから、留学初年度はあえて社会を取る必要はありません。しかし、次年度の11年生でのアメリカ史は絶対に留学生がはずすことができません。また、二単位を満たすために、必須のアメリカ史以外に、もうひとつ社会科科目を一年間学習する必要があります。
社会科の学習の内容ですが、日本の歴史授業のような、年代ごとの重要事項の暗記とそれが起きた理由を列挙することは、アメリカでは授業の中心にはなりません。その代り、ディスカッション、自分の意見のプレゼンテーション、課題をこなすこと、グループで考えまとめる作業など、個人の暗記能力を問うことと正反対のような授業が行われます。
体育、芸術活動については、ボーディングスクールが生徒の情操を磨き、高めるものとして大変力を入れる分野です。留学生にとっても、これらの活動は新たな自分を発見する意味で重要な働きをします。
体育も芸術も、その表現には「言葉」が副次的なものです。また、これらの活動を通じて、留学生は現地の友たちをつくり文化・習慣なども学習します。
留学初年度、留学生の最も大きな課題は、現地の学習に耐えられるだけの英語力、特に読むこと、書くことの力をどれほどまでに伸ばせるかということです。

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