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こころは通じる;金曜日に予期せぬフライト変更-ニュージーランド

日本と違って人口密度の低い、英語圏の国々では学校訪問時、
陸路、空路を長時間にわたって移動しなければなりません。
1日に4-5時間走ることも、また空路移動することも珍しくありません。
大変なのはこのような旅に慣れていない生徒や保護者の方です。
10時間を超すフライト、場合によっては到着当日の学校訪問、そして
200キロを超える長距離移動に加えて、あまりおいしくない料理・・・。
通常の場合、陸路移動時生徒たちはほぼ寝ています。
それで日常とのギャップを彼らなりに埋めているのだと思います。
さすがに、保護者の皆さんは、私に気を使ってくれてドライブ中、
起きていられる方が多いのですが、時差と生活環境の変化で、
睡眠時間が短く不規則となります。
今回の学校訪問は通常と違って、出発が週末でなく、
到着当日から稼働したこともあり、生徒の体調がよろしくありません。
「無理は禁物」と考え、お母さんと話し合い、
スケジュールを変更して、金曜日のニュープリマスでの学校訪問を
キャンセルし、陸路のロングドライブを避けて、急遽、
パーマストンノースからクライストチャーチまで、
飛行機移動とすることにしました。
問題は、フライトルートの変更が私たちの持っている
ディスカウント航空券ではできないことです。
しかし、絶対にルート変更は必要だという固い意志をもって、
私は正直に私たちの現状をできるだけ細かく、
なぜルート変更をしたいのか、しなければならないかを
意を込めてニュージーランド航空の職員に説明しました。
私の立場は教育コンサルタントでニュージーランドの学校訪問を
行っていること。国際線フライトと長距離ドライブで11歳の生徒の
体調がとても悪く、前日からほとんど食べ物も食べられない状態であること。
パーマストンノースからニュープリマスまで230キロあまりの
陸路移動で本人の健康がより害される恐れがある為に、
やむを得ずルート変更して、クライストチャーチに行きたいこと。
初めは、ルート変更はできないことを明言していた職員ですが、
上記の説明を聞き、生徒の顔色が良くないことも目の当たりにして、
態度が一変しました。そして、なんとルート変更を無料でやってくれました。
きっと、彼女にも子どもがいるのです。その子が異国で困っている
という状況をイメージできたのだと思います。
彼女の好意とそのこころに深謝して、私たちは
パーマストンノースからクライストチャーチに向かいました。
飛行機が飛んでいる間中、主人公の生徒は、母の膝に
体を伏していました。体調がまだすぐれないのです。
お母さんも子どもの体調に同調するように、昨夜から食べていません。
私は、これからもこの学校訪問を続けるべきかどうかを
考えながら、着陸態勢に入った機内で本人の体調が快癒する
ように願いました。
つづく

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