冬季の学校訪問について-ボーディングスクールアメリカ編
学校訪問は9月の新学期からスタートして、年内までがピークとなります。ボーディングスクールの願書締め切りの1月末ころまでに訪問が終了するのが理想です。しかし、多くのボーディングスクールが3月10日の合格発表を終えた後でも、寮の空きがあれば、いわゆる2次募集をします。その募集要項がホームページで発表されるわけではないですが、願書を受け付けるか否かは、アドミッションオフィスに電話すれば教えてくれます。
さて、北米、ボーディングスクールの訪問は車が中心です。秋の紅葉の季節の美しい自然の景色の中をドライブしながらボーディングスクールをめぐることは、それ自体が訪問する人にとっては極めて印象に残る外国旅行となるでしょう。しかし、年明け以降の学校訪問は、雪との戦いであるケースが頻繁にあります。ボストン以北の学校訪問で雪に見舞われると、スキー場のなかを車で走っているような感覚です。学校に到着してからも、施設見学の時、頭にかかった雪がそのまま凍るような状態です。この時期、特にお母さんはヒールの高いブーツなどは学校訪問時、実用的ではありません。日本と違って、親の服装、親の発言と一挙手一投足が合否に大きな影響を与えることは、まず考えられませんので、リラックスできる足回りを心がけてください。
空港到着からレンタカーを借りての学校訪問で降雪に見舞われると、到着時の寒さと視界の悪さ、そして不慣れな英語でのレンタカー手配など、親子で行かれる場合は、不安があると思います。私の経験をもとに、これからボーディングスクール留学を目指すご家族にとって参考になることを願って、「冬季学校訪問」の知恵をお伝えしたいと思います。
初めに、レンタカーの仕様ですが、GPS(カーナビ)付き、降雪が予想されるときは4駆の車を借りることをお勧めします。あるお父さんはレンタカーのGPSを評して、「日本であれば縄文時代のしろもの」と言われましが、直進、右折、左折ははっきり指示してくれます。
アメリカ東海岸のフリーウェイは有料区間が頻出します。数ドルの費用を払うのですが、レンタカーには通常、アメリカ版ETCであるEZPASSがつけられています。フロントガラスのバックミラーのところにある、マッチ箱のようなものを引き出すだけでいちいち小銭を用意しなくて済みます。
6校の学校を1週間以内で訪問するとして、ニューイングランド地方、およびカナダ東北部を走る距離は1500キロ以上になることも珍しくありません。アメリカのロングドライブに欠かせないのが、クルーズボタン(定速走行装置)です。ハンドルに装着されたクルーズボタンを操作すれば、アクセルを踏む必要がなく、だいぶ疲れが軽減されると思います。
以前にブログで2000キロあまりを降雪時の走行を含めて一人でこなしたお父さんのことをご紹介しました。日本では仕事など、多忙な日々を過ごしている人が、「お父さん」らしさをアメリカで発揮できることに、私は「家族の絆」を痛感しました。日本では北国以外の人が経験することがあまりない、雪道の走行も、家族の絆を深めるチャンスであると思います。ナビ役に回る人とのコンビネーションを生かすために、GPS、EZPASS、クルーズボタンなどの仕掛けが役に立つことを願っています。