休日コラム 旅
バイクに乗って旅をすることをなりわいとしている人がいます。
今まで何度かブログで紹介させていただいたのですが、
その人の年賀状にはその年々の旅の感慨が盛られています。
当時、おおよその高校生が大学進学という進路を選ぶ中で、
その人は学歴の代わりに世界をバイクで旅することを選択して実践し、
その記録を出版していました。
南極を除く4大陸をバイクで走破するなかでのいろいろな人との出会いや
アクシデント克服、そしてそこに盛られている彼の人生哲学に
私はすっかり魅せられて、自らもバイクに乗り、
京都や能登半島を旅しました。
私個人のバイクでの旅は、コンサルタントになった時に一度終わります。
その後、ご縁があり、この人とお会いする機会があり、
それ以来、賀状を交換しています。
今年の賀状には、日本一周バイクの旅が述べられていました。
昨年からその旅は続いているそうです。
ご夫婦連名での年賀状ですが、彼は10代から旅することを
現在に至るまで実践しています。
現代の松尾芭蕉さんに私は元気をいただきます。
そして、意志ある所に道ありを
共有できる彼からの年賀状を毎年楽しく拝見しています。
その人は移動する手段に徒歩ではなくバイクを選択しました。
暑さも寒さも直接、体に伝わり、なおかつ高速で空間を移動できる
バイクは芭蕉の旅の10倍以上のスピードです。
また、現代では、バイクごと海を越えて異文化を旅しますから、
月日は百代の過客にして行かふ年もまた旅人なりという芭蕉の考えは、
一国を超越して国際になりました。
今年もまた多くの若者たちが、海を越えて10代半ばで旅立ちます。
すぐには終わらず、旅先ではいろいろなことが起こります。
起こることすべてがその人の人生を作っていくと思います。
成功があるから失敗もあり、歓びに至るまでの道には、
苦しみや悲しみもあります。
今年もまた、いろいろな旅、そしてそれを受け入れる人たちのことを
元気に綴れることに感謝したいと思います。