留学コンシェルジュ

#4 中学、高校留学と進学について

<前日のブログに続きます>
徹底した学力養成が合格に直結するとは限らないアメリカの難関大学入試ですが、ボーディングスクールでは、学力以外で自分をアピールするために何をしたらいいかを日常の中から生徒に学習する機会を作ります。
たとえば、先週の日曜コラムで紹介したSuffield Academyでのジェイク君は、アメリカ東部の博覧会で養蜂に興味を持ち、それを学校生活で実践します。学業、スポーツ活動、そして数千あるいは数万のミツバチの世話をできることが、彼をた生徒から際立たせることは間違えありません。そのMaking a difference、あるいはyou are specialということの実践が、彼が大学入試でアピールできるところだったと思います。
ジェイク君は、養蜂と自分が大学で学びたいことを発展的に考えます。たとえば、蜂蜜を生産することに、焦点を当てれば、生産コスト、流通ルート、販売網など経済や経営という分野での学習が考えられます。
ミツバチの減少という問題を追求するには、環境学、社会学なども考えられると思います。また、ミツバチの生き方やその生態などについては、生物学などが考えられることでしょう。
大学が要求する一定の学業成績基準を上回っていれば、過去、現在、未来と自分をアピールする「物語」をどのように作れるかがアメリカの大学入試では試されます。ですから、ボーディングスクールのスタッフは、そこで学ぶ生徒たちの新しいものごとへのチャレンジを大いに歓迎し、その精神を尊重します。それまでやったことがなくても問題はありません。前述、ジェイク君もミツバチを飼育することはSuffield Academyに入学してから始めています。彼が養蜂で結果を出すまでに、おそらくたくさんの失敗もあったことでしょう。また、それが専業ではありませんから、寮生活でのタイムマネジメントは決して簡単ではなかったと思います。それ故に、結果が尊重されます。
ジェイク君はBoston Collegeに入学しました。この大学はアメリカ東部でも著名なリベラルアーツ系の大学です。彼は、この大学を足掛かりとして、他の大学で一部の授業を聴講し、単年度はほかの国の大学などで学ぶかもしれません。そして、大学院まで彼の研究テーマは進展することも十分に考えられます。もちろん、その時期は、社会に出て数年後にやってくるかもしれません。
どこの大学を出たということよりも、どこで何を学び、それがどのように自分に身についているかということを重視するアメリカの社会は、日本が向かう未来に対して大いに参考になると思います。

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