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#2 ボーディングスクールへの出願 親への質問事項

<昨日のブログに続きます>
アメリカボーディングスクールへの出願でとても便利で合理的なSSATのオンライン願書ですが、そこにある親への質問事項4つを昨日のブログで取り上げました。質問のポイントを整理すると、本人の特徴、適応性、欠点、問題点となると思います。
最初の3つの質問はいわば無難なもので、親が自由に発言して何ら問題ありませんが、4つ目の質問は、退学、停学、謹慎、同じ学年を繰り返すことがあったかどうかを具体的に聞いています。この質問は、多様な教育ニーズに答えるボーディングスクールのなかで、特別な教育環境を必要とする生徒を対象とした質問と言えます。入学難易度の高いボーディングスクールへの出願者は、この質問の回答はNOで終わります。
もし、YESであるならば、学力がかなり高くても、運動、音楽、芸術での特性があっても、合格は難しいと思います。
そのような生徒の問題点を解決する機能を入学難易度の高いボーディングスクールはインフラとして持っていないからです。
SSATのオンライン共通願書は出願者にとって、とても便利な出願ツールです。必要な項目をオンライン上で入力を終えれば、何校でもボタン一つで出願できます。したがって、アメリカ人のボーディングスクール出願者にとっては欠かせないものとなっているでしょう。
日本人出願者がSSATオンライン出願を上手に利用できないのは、本人の作文を自分で考え、構成して、完成するだけの英語力が無いからです。
共通願書というシステムは日本の中等教育にはないと思います。大学入試において、オンラインによる出願は一般的になりましたが、それでも「共通」というシステムは日本の場合、難しいのではないかと思います。偏差値の高い学校から低い学校まで共通の質問事項を作ることそのものがとても無理が生じてしまうのではないでしょうか。
アメリカの場合、NOはNOでオーケーといった割り切りが入学難易度にかかわらず共通願書を認めている学校にはありますが、日本の場合、たとえば偏差値の高い学校は、単純にNOの回答の質問事項を盛り込むことに賛成しないのではないかと思います。
アメリカの場合、共通願書はSSATだけではありません。TABS、Gateway、そしてそれ以外にも共通願書はあると思います。このようなところに、日本とアメリカの中等教育の文化の違いを私は感じます。

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