留学コンシェルジュ

#3 - 学ぶことの面白さ

<昨日のブログに続きます>
留学生たちが中等教育を英語圏で終了するにあたり、彼らが身につけた「学ぶ」ことに対する基本姿勢は、「なぜ」の追求と考えることに集約されると思います。
日本の場合、中等教育での学びはそのおおよそが覚えることに費やされているようです。留学希望の生徒に好きな科目と嫌いな科目の質問をしますが、半分以上の生徒は歴史が嫌いなのに驚きを感じざるを得ません。彼らの歴史嫌いは歴史そのものではなく、試験のために多くのことを丸暗記しなければならないというその作業が嫌いなのです。
いつ、どこで、なにが起こったということを知っていても、それが実生活で役に立つことは極めて稀です。生徒たちはそれをとうに解ってしまっているので、大学に受かるため、あるいは就職をするためにいやいや暗記しているわけですから、その単純作業を好きになれないのも当然といえると思います。
ところが、その暗記作業ですが50人に一人くらいは、得意な人がいます。そのような人は、苦労なしにすんなり試験に出る人名、年号、地名といった情報を記憶することができます。それは、誰でも持っている能力特性のうちのごく一部が日本の教育のシステムにうまく適合しているだけだと思います。
そのような人にとっては、学ぶことはゲームのようなものでしょう。楽しんで自分の特性を試すことができます。しかし、ほとんどの人が「暗記作業」は興味をもてない単純作業であることは間違えありません。
英語圏の学校、特にボーディングスクールはそのような子どもたちの本音を理解しているように思います。それ故に、彼らが興味を持ちうるような話題やテーマを中心に授業を組み立てているのではないかと思います。
たとえば、日本史を例にとって考えます。
① 関ヶ原の合戦をジオラマにして生徒に見せる。
② 各陣地の勢力(人数=量)と備え(力=質)を解説する。
③ 東軍、西軍の各大将の性格や生い立ちなどを解説する。
④ 君ならどうするという課題に取り組ませる。
上記のうち、②や③を生徒たち自身にリサーチさせるのも、ボーディングスクールでは日常の立派な授業となります。だから、彼らの学校生活にはパソコンは欠かせない学習道具となります。
日本の学習の場合、④の課題がありません。そして①もありません。ジオラマを担いで教室を移動する先生はいないでしょう。ところが、英語圏の学校では、先生の場所が固定されているために、大きな教材が作れますし、保管や提示もとても簡単です。それは生徒にとっても先生にとってもとてもわくわくするような授業の展開も可能ということに繋がります。
つづく

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