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英語圏の国々-魅力ある先生について

<前日のブログに続きます>
魅力ある学校には、魅力のある先生と彼らを尊敬する生徒がいます。あるボーディングスクールを訪問した時、日本人留学生がしみじみと「あの先生はとてもいい人なんです」と語っていました。それを語る留学生は、驚きとも、感動ともとれる表情をしていました。
― いい先生とはどんな人ですか
「いつでも笑顔です。生徒に対して感情的に怒ることなどありません。そして、教えるのが好きなことがわかるのです。こんないい先生を私は他に知りません。」
ボーディングスクールの先生がすべてこのようであるとは言えません。日本では考えられないスピードで転職することが当たり前のアメリカでは、先生も一つの学校に留まってはいません。誰もが、ポジティブ、ネガティブな理由で職を変えていきます。そのような職業文化のなかにあって、ボーディングスクールに集まる先生たちは「いい人」が多いのではないかと思います。
イギリスにあるジュニアボーディングスクール(Year1~Year8)のある社会の先生は、ヨーロッパの歴史、第一次世界大戦を生徒に教える時に、ジオラマを使っていました。一畳くらいの大きさの戦場模型が5段の戸棚にありました。それを使って子どもたちに何々の戦いを教えるのだそうです。戦場模型だけではありません。クラスの子どもたちを引き連れて、実際の戦場に行き、今でも発見できる遺品などを生徒に探させたりします。弾痕のあるヘルメット、銃身がぐにゃりと曲がった銃、たくさんの銃弾、金属製の錆びた食器、それらのものがその先生の教室に展示されています。
まだ小さな子どもたちに向かい、その先生が教えたいことは何だろうかと考えます。先生の思考と行動、そして生徒の思考と行動は足し算でなく、もしかすると掛け算となる。そして、それは子どもたちのこころに記憶され、何かのきっかけで先生の一言や、現場での経験が彼らに大きな影響を与えるということは考えられないでしょうか。
魅力ある先生はいつも、生徒に覚えさせることよりも、学ぶ姿勢を作らせることを真剣に考えているのではないでしょうか。
「あの時、あの先生にあのことを教わらなかったら・・・」というこころの奥底のおもいが卒業生たちをして彼らをいつまでも学校に舞い戻らせるのではないでしょうか。

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