留学コンシェルジュ

英語力と生きる力 12 「自由」の使い方 

<土曜日のブログに続きます>
先週末のブログで私は、留学をした生徒たちが勉強を途中で投げ出して帰国などしないと述べました。
「100人の生徒が留学して何人が意思半ばで帰国すると思いますか」と私は初回の留学相談で留学をするご家族に質問します。
正解はほとんどありません。半数が途中帰国をすると答える人もいます。5名以下と答える人はたいへん稀です。現実的には100名のうちで中途帰国してしまう生徒は1-2名です。
大学生からの留学と異なり、中等教育、初等教育のボーディングスクール留学では、自分が自由に使える時間が1日2時間もありません。学校を終えてからの勉強時間もしっかり決められています。その他、スポーツ、芸術、音楽への取り組みも本人の意思を尊重しながらも、決められています。留学生たちは、そのような環境に日本から突入します。
「こんな環境ではやっていられない。もう厭だ、帰る」
このような生徒はいません。もちろん、本人にしてみれば、そのような状態を何度も経験していると思います。また、殆どのお母さんたちが、本人からの「帰国」発言を聞いていると思います。しかし、それが実行に移されることがありません。
そのメカニズムの中心にあるのが、「生きる力」であることが、私がブログを6年間にわたり毎日書ける根拠になっています。
前述した私の質問で、留学前の状態の親や本人から正解が得られない理由は、おそらく成人の留学での成功率が10名に一人という一般的な情報にどこかで接しているからかもしれません。
成人の場合、短期の語学研修から大学院まで、留学のバリエーションは多種、多様です。留学してからの時間の使い方も本人の自由度が高いために、放課後は何でもできるのが現実です。そのような環境に加えて、「自己」がすでに確立しているため、異文化社会への適応は自分の意志が決めることになります。
さらには、周囲にはたくさんの日本人留学生がいます。解らないこと、疑問に思うことなどは、誰かに聞けば「日本語」で正解が得られます。
結果的に、相当明確な目的意識やハングリー精神がないと成人の場合、本人が納得する留学結果が得られないのです。自由を使いきれないのは、留学生に限ったことではありませんが、それが「10人に一人しか成功しない」というような風評になって世間に広がっています。
中学、高校時代の留学は、成人になってからのそれに比べれば、時期と環境にはとても恵まれていると言えます。
つづく

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