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04/28/2015留学から帰国する生徒の受け入れ 3

<前日のブログに続きます>
1年間の留学を終えて帰国した生徒の日本の高校への入学についてのブログですが、3回目は正式な成績証明書に記載されている単位について考えます。
単位に対する考え方は国によって異なります。アメリカでは、一般的に20単位程度が高校卒業のために必要とされますが、日本では90単位から100単位くらいが高校卒業に関しては必要です。また、ニュージーランドでは高校最後の3年間は80単位、60単位、60単位の合計200単位が必要です。イギリス、オーストラリアはこのような単位制はとっていません。
さて、問題となるのは、各国の単位の基準です。もちろん、それが共通しているわけではありません。アメリカが1学年間、一つの科目を学習して1単位としているのに対し、日本では1週間の学習時間数を1年間継続して単位数としています。ニュージーランドの場合は、それぞれの科目の達成目標ごとに何単位と決められています。
日本の学校の海外からの生徒の受け入れは、その件数がかなり少ないために単位ということにこだわる必要があるのではないかと思います。すなわち、単位が記載されていれば、正式で、それが無い場合は海外での学習は認められないということです。
これはあくまでも、私の想像の範囲でのことですが、留学から帰国した生徒の学習履歴をその生徒に直接聞かずに、受け入れた高校に直接問い合わせをした国立大学の担当者は、その生徒の日常の学校生活のことをより詳しく知りたかったのではないかと思います。
高校にしてみれば、大学から直接連絡を受けるということが、かなり例外的なことだったに違いありません。その生徒を受け入れるにあたり、学校教育法に違反しているわけではないですから、堂々とその旨を述べればいいのですが、「前例がない」ことに極端に弱い組織的体質が教頭先生をして、留学経験者の受け入れに対して、神経質にならざるを得ない理由だと思います。
アメリカ、ボーディングスクールの世界では、知識の獲得から知識の応用に教育内容が変化しつつあります。日本の教育界もこの動向を真剣に考えないと、今の受験システムでは教育のガラパゴス化が冗談ではなくなります。
世界で学んだ生徒が日本に戻ることを、より積極的に考えてほしいと私は熱望します。

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