留学コンシェルジュ

留学生の本音 ― 留学は親の意思

初等教育、中等教育機関への留学は、基本的には親主導で行われます。本人の意思で留学を決定する場合が無いわけではありませんが、なぜ留学したいかをこの年齢の生徒たちが論理的に説明できたとしても、彼らには親の積極的な支援と協力が必要です。
「本人の意思を尊重して留学を決定する」というケースもありますが、これは高校生の留学に関して言えることであり、小学、中学留学については本人の意思を尊重するよりも、大学までの教育の道筋を親がしっかりとイメージする必要があります。
小学、中学留学においては、殆どのケースが学校訪問に出かけます。学校訪問での本人のふるまい方を見ていると、彼らの本音がみえてきます。留学先を決める大切な学校訪問だから、わからないこと、疑問に思うことは、何でも質問してほしいと私は繰り返し生徒に述べます。更には、アドミッションスタッフ、施設見学をガイドする生徒なども、繰り返し質問はないかと恒に生徒に聞きます。しかし、積極的な意味での質問はあまり聞かれません。
小学、中学、高校のいずれかの時期に留学をするということは、ほぼ間違えなくそれを希望する生徒にとって、人生最大の出来事でしょう。それでも意外と彼らは飄々として現実を受け止めるだけでなく、むしろそれに積極的に順応して、あらたな楽しみを見出していきます。
しかし、いずれにしても自らの意思で留学をしたわけではありません。留学当初は成績がつけられないほどと言っていい状況です。稀にですが、成績に関心がない生徒もいます。そのような場合、学校は本人のやる気のなさに対して、多くの手段を講じて現状の打開を図ります。たとえば、個人教授(オプション)、先生の管理のもとでの予習復習、週末の外出禁止措置などですが、それでも成績の改善が見られない場合、親から本人と成績について話すようにという依頼があります。
それでも、D以下(5段階評価で2以下)に成績が低迷しているような場合は、翌年の学校への入学を、学校側が受け入れないという状況になります。
ざっくばらんに言えば、私のお世話する生徒たちは、学校訪問の時など、驚くほどに「他人事」なのです。そんな時に私は、「君の未来がかかっている」などと、まことしやかないわゆるお説教をしたものですが、今はそのようなことは言いません。
その理由は、生徒たちは、留学に関心があろうが、なかろうが、留学してしまえば彼らがたどる道がほぼ想像できるからなのです。
つづく

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