留学コンシェルジュ

#2 一人欠ける家族―ボーディングスクール留学

<火曜日のブログに続きます>
我が子が長期留学を始める時に、ジュニアボーディングスクールの場合は、おおよそ半分以上のお母さんが、学校まで同行します。高校としてのボーディングスクールとなると2-3割のお母さんが現地まで同行します。
留学先に送り出したあと、お母さんは一抹の不安に数日間、圧倒されるようですが、それが長く続くわけではありません。我が子のいない生活にお母さんもすぐに適応していきます。
多くのお母さんが我が子不在の日常はすでに、長期留学の1-2年前のサマースクールで経験済みです。しかしながら、一か月程度で終わるサマースクールと中学、高校時代と続く留学では、その心構えも変わってきます。
「果たして、長期のボーディングスクールでの学習に耐えられるのだろうか」
「『帰りたい』などと言いだすのではないだろうか」
「先生やルームメイトとの人間関係は大丈夫だろうか」
「身の回りの整理整頓はできているだろうか」
お母さん、そしてお父さんの長期留学当初の不安は続きます。幸いなことに、ご両親の不安はそのほとんどが杞憂に終わります。留学先で、当の本人は半ば家族を忘れ、そして日本を忘れて、とにかくサバイバルの必死となります。英語が解らず、異文化に戸惑い、意気消沈しても、日本への発信が「面倒くさい」というのが留学した当人の本音でしょう。
留学初年度、秋のお彼岸を迎えるころは、おおよその留学生は寮生活を含む学校生活に自分のペースを掴みます。そして、日本にいるご両親も家族が一人欠けた生活ペースに慣れることになります。
時々もたらされる我が子からのメッセージに安堵と希望を感じながら、お母さんは、教育のグランドデザインの要の部分が具体的になっていくという満足感に満たされていきます。
留学してから感謝祭休み、冬休み、春休みと1-3週間ほどの休みに、本人が帰国することがありますが、この時は、美味しいものオンパレードかもしれません。留学そのものには耐えられても、食べ物には不満が絶えないのが子どもたちの現実です。もちろん食事の不満が募って留学を断念して帰国した生徒はいませんが、食べ物の不安を解消するために、お母さんの腕の見せ所となります。
つづく

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