自力学習の習慣- ボーディングスクール留学
いかに豊富な学習資源と人材が揃っていてもそれを活用できる「自分」が無ければ、学習成果は期待できません。故に、ボーディングスクールでは、生徒たちが自己管理をしっかりできる指導に力を注いでいます。
ただ黙々と勉強するのみではなく、勉強とスポーツ、音楽、芸術、そして余暇、趣味、社会活動などをバランスよく配置して、自分が満足できる学校生活を送ることが、ボーディングスクールで学ぶ生徒の理想です。そのために、健康管理、タイムマネジメント、リーダーシップ教育は欠かすことができません。
日本では、受験を目指す小、中、高校生は、朝起きた時から夜の9時、10時までスケジュールが決まっていて、タイムマネジメントはあまり気を配る必要はないのが実際ではないかと思います。とにかく、勉強の量と質を徹底して追求すれば、受験を制することができる、そのために勉強の専門家あるいは、専門組織に学習管理をしてもらえば、自動的に合格の道をすすんでいくことができます。
健康に関しては、それほど気にしなくても、若いですから大きなトラブルはありません。運動は学校の体育の授業だけで十分であり、音楽や芸術活動などは、その道に進むのでなければ、特に力を入れる必要もありません。大切なことは、いかに質の良い勉強をなるべく長時間にわたって、集中力をきらすことなくできるかどうかです。
このようにして、受験に備えている子どもたちは、自然に勉強する習慣を身につけていきます。本来、彼らは与えられた環境に柔軟に対応できますから、学校、そして塾という1日のスケジュールをこなしたあとに、さらに2-3時間の勉強をするということが成功への道ということになります。
ボーディングスクールでの生活は、日本のいままでの生活パターンを根本的に覆すものです。放課後の必須スポーツ活動、週末は自分でサインアップしなければ、どこにも行くことができません。授業もいままでの講義形式、覚えること中心ではなく、とにかく、意見を求められます。また、宿題も調べるもの、考えるものも多く、今までの与えられていた勉強から、考える勉強へ転換しないことには、やっていけません。
そこからが、留学生たちの価値観の再編成とサバイバルのための自己との戦いが始まります。