早稲田へのアメリカからの留学生
早稲田大学の国際教養学部で学ぶアメリカからの留学生のご両親が
私のオフィスに訪れました。
お母さんは、アメリカのサンディエゴで留学生の長期、短期のホームステイのほか、
ボーディングスクールの紹介などもされています。
お父さんは、法律の専門家で法学についての著書もある方です。
仕事の話を終えた後で、わが子の教育についてお母さんから大変興味深い
お話しを聞くことが出来ました。
お母さん自らの異文化体験と、留学生をお世話する仕事の経験から、
わが子に対する教育は、アメリカが主体に行われましたが、
土日には日本人学校に通わせていたそうです。
本人から、「私はアメリカの学校の責任はもてるけれども、日本の学校の責任まで持てない」という発言があったそうです。
もちろん、お母さんと本人の会話は英語であり、お母さんと私の会話も
英語でした。日本語ですと「学校での責任」といった堅い表現を中学生、
高校生がすることはとても思えません。
要するに、本人としては、「週に7日間、学校漬けは厭だ」ということです。
日本への関心を持ち続けてもらいたいとするお母さんは、
本人に日本への高校留学を勧めます。そして、それは実行されました。
本人が選んだ高校は、日本の普通科高校ではありませんでした。
アート、音楽、コンピュータなどの科目を多く選択できる高校だったそうです。
―それは、どこにある何という高校ですか
Oh, I am not sure about the name but it was in Tokyo.
―東京のどこですか
Sorry, I forgot.
―では、お子さんはそこを卒業したあとどうしたのですか
She went to Waseda University
―アメリカの大学には行かなかった
No, she didn’t. She likes Japan and seems to enjoy the life here.
―なぜ日本がいいのでしょうか
People are friendly and she can do what she wants in Japan.
―アメリカのほうが自由に何でもできるのではないのですか
May be. But you know, she has curiosity and interest for things new.
―そうですね。新しいものへの興味と好奇心は若者の特権ですね。そして、異文化が彼らを刺激するのだと思います。
I think she is happy as Waseda student.
―良かったですね。ぜひ、彼女にもこちらに遊びに来るように言ってください。
OK. (smile)
異文化理解というのは、双方向なのだと思います。
どちらの文化が良いあるいは優位というのではなく、
お互いの持ち味を生かすというのが、グローバルの基本ではないかと思います。
教育もまたしかりです。
これからも、10代で海外に出る若者たちをサポートしていきたいと思います。