留学コンシェルジュ

日曜コラム Home away from home

<前週日曜コラムホームアウェイフロムホームより続きます>
慣れ親しんだ家から離れて、異文化で暮らすわが子を褒めよりも、
留学をさせてやったのに、「なぜ、一所懸命に勉強しない」
「なぜ、このチャンスをつかまないのか」
「今、やらなくて、いつやるのか」
などと、私は自らの一方的な視点から息子の留学を見ていました。
客観的に見ることができない親の意見を聞く子どもなどいないと、
今ならば、簡単に解ります。
しかし、そこに到達するまでには、とても、とても長い時間がかかりました。
欠点を指摘する。
上からの物言い。
一方的な指示や命令。
それが、コミュニケーションの方法として受け入れられないという理屈は
十分に理解しながらも、わが子となると
自然とその「モード」に入ってしまうのです。
私のネガティブなメッセージは息子に通じるわけがありません。
家内は、息子にいらいらしている私に向かって、
「仕方ないでしょ。私たちの子なのだから」
私は「!!!」
家内の一言にはっとして、それが受け入れられるようになってから、
私は冷静さを少しずつ取り戻しました。
そして、父親として私は「成長」したように思います。
自分が留学した時と背景を、ほぼ無意識に息子に重ね合わせて、
彼に対して要求だけを繰り返していた自分を戒め、
「自分とは違う一人の人間」として、私は息子の長所を探し始めました。
そして、私が留学を実行した年齢よりも10年も前に
留学を彼が実行したことがそもそも素晴らしいと考えるようになりました。
「勉強しろ」と言って、子どもが勉強するようになるわけがないのですが、
それを結果的に行っていた私は真正の「親ばか」であると言えます。
無意識に「自己中」となり、それを抑制することなく、
感情の暴走を許している自分でした。
「ホームアウェイフロムホーム」を息子が実感する時、彼のこころが
何かに向かって動き出すのではないか・・・。
私が何かを彼に与えるのではなく、彼が何かを求めなければいけません。
そもそも、ほしくもないものを与えても身になるものなど一つもありません。
求められる方がはるかにうれしく、楽しく、プラスになります。
留学を息子が実行した時点で、私はそのような思考回路を徹底し、
そのための試行錯誤を自分で続けるべきであることに気づきました。
多くの留学生のお父さんやお母さんから、子どもの留学を通して、
「自分が成長した」というコメントをいただきます。
それがしみじみと解ります。
私は自分の更なる成長のため、留学のコンサルティングを
続けていきたいと思っています。

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