小学、中学、高校留学 - 英語力を獲得するために3
英語という言語を知れば知るほど、その言語の持つ文化的特性に気付くようになります。英語を話せるようになるには、その言葉に興味を持つこと、関心を持つことが大切ではないかと思います。受け身的に言語を学ぶのでなく、能動的になることで、学習効率は格段に上がります。留学がその能動的学習の基礎を作ることは間違えないことです。
留学して1、2年が経過した生徒に英語を教えると、とてもユニークな発見があります。彼らは、生活レベルの英語は理解できるので、その知識を整理整頓することで、英語力を短期間で倍増することが可能です。英語構造が正確に理解できれば、生活レベルよりも難易度の高い文章理解が容易になります。
たとえば、When、if、asなどが接続詞として使われた場合、どのような機能を果たすのか。英語と日本語の根本的な違いは、主語を省略するか、しないかにあり、主語すなわち動作主とその動作(動詞)の目的を表現することが、一般の文章の9割を占める。(S+V+O)このような一見、退屈そうな文法的な説明も、英語が話せる生徒たちにとっては、興味の対象になることが多いのです。
英語に興味を持つようになると、自主性が芽生えるようになります。もっと知りたい、もっと難しいことにチャレンジしたい。そのような意識が顕著であれば、やる気が醸成されます。そこまでいけば、きわめて単調なボキャブラリーを増やすという暗記作業もそれほど苦にならなくなるのです。
この一連のプロセスは、留学しなくても、誰でも「受験生」であれば、通り抜ける道であることでしょう。そうでなければ、まとまった知識体系を作ることができず、受験という一発勝負で良い結果を出すことができません。しかし、もったいないことに、受験が終わると、学びの体系もアカデミックなチャレンジ精神も一気に解放されて、終わってしまうことです。
留学は、たとえそれが終わっても、その経験という財産は一生涯、消えることはありません。受験勉強が楽しいと感じる生徒たちは極めて少ないと思いますが、留学は楽しい、つまらないということよりも、新たな自分発見へのたくさんの手がかりや刺激を提供してくれます。
長期、短期にかかわらず、異文化体験をすることで、英語をマスターするための意欲を沸かせてほしいと私は思います。