留学生が学ぶこと - 1
大量生産、大量消費の現代にあって、これからを担っていく若い世代が
この状況を維持し、次の世代に引き継ぐことが可能かどうか、
多くの人が疑問を感じていると思います。
地球の温暖化に伴ってかどうか、世界の各地で異常気象が起こっています。
自然だけでなく、人間社会も世界レベルで争い事が絶えません。
日本も80年代までの高度成長は期待できず、これからのあり方が
問われる重要な局面を迎えています。
グローバル化に伴い、世界共通言語としての英語が重視されています。
国内では、英語習得のための機会や方法がいろいろと開発されているようですが、
1年以上にわたる留学は、年齢にかかわらず増加傾向にはありません。
一方で、経済成長著しい中国は、英語圏での中学高校生の海外学習機会が
数年前より爆発的に伸びています。
留学生が海外で学ぶことは、英語力あるいは、学術的知識だけではありません。
むしろ、それ以外の要素、すなわち自分が生かされるための技術習得が
彼らの今後に与える影響が極めて大きいと思います。
日本が国内だけで経済も社会も完結できる状況はあり得ない中で、
何事においても世界とのかかわりのなかで考える必要があります。
その基礎知識としての異文化理解、そしてコミュニケーションツールとしての
英語力はこれからの世の中のリーダーシップに欠かせないものと思います。
世界のなかの日本には、ほかの国にないたくさんの特性があります。
おもてなしのこころ、まじめさ、勤勉さなどは、英語圏には見られない
日本人の特性ですが、世界でこれからより活躍の場を日本の若い世代が
切り開いていくためには、世界の人々の特性も理解する必要があります。
そうでないと、まじめさも、勤勉さも生きないのです。
できれば、若い世代の人たちに異文化を学んでもらいたい。
そして、新たな日本の築くための基礎を作ってもらいたい。
そのための機会をより真剣により具体的に考える必要が今の日本には
あると思います。