留学コンシェルジュ

☆○ 留学生のアイデンティティ

アイデンティティという英語は自己確認・認識といった意味で用いられます。
この言葉を的確な日本で表現するのは難しいと思います。
なぜならば、この言葉の生まれた国と日本とでは自分を確認することに
対する意味がとても異なるからです。
私はアイデンティティの確立は小学校時代が重要と思っています。
自分が何人でどのような価値観を基本として生きているかですが、
そもそも日本では、自分は日本人であることなど、誰も検証せず、
価値観も周囲が「同じ」人たちだから、
自己主張もディスカッションも日常の教育の中では、
テーマとして取り上げられません。
全体の雰囲気が大切であり、そのムードを保てれば、
たいていのことは日本の組織ではうまくいきます。
「自分を確立する」ことは、考えようによっては、とても難しいことです。
しかし、なるべくシンプルに一言で自分を確立することを言うのであれば、
それは自分が「安心できる」場所といえると私は思います。
安心できない場所にいれば、絶えず何かに不安を感じ、自信もなく、迷います。
まさに留学初期はそのような状態に誰でも陥ります。
そこで、留学生はどうするか。逃げるのではありません。
不安な場所を安心できる場所にするために、創意工夫をするのです。
どうして逃げないか、それは不安が一時的なものと考えることができるからです。
過去の安心な状況のエッセンスがしっかりと本人のこころに記憶されています。その記憶が生き生きといつでも蘇る装置を留学生は備えることができます。
その装置とは、親の愛を受け取るこころのアンテナにほかなりません。
「あなたならできる」という親からのメッセージを素直に受け止めて、
不安を解消するのに役立てるのです。
「そんなことできるわけがない」と考える留学生もいます。
そうです、パニック状況のなかで、「できる」と言われても、
やにわには信じられません。そこで、今までとは全く違ったかたちで、
新たな親子のコミュニケーションが生まれます。そうせざるを得ないのです。
このような状況がアイデンティティを「留学」によって確立させる
こころの「場」となるわけです。
そもそも欧米に比べてアイデンティティが重視されないのが、
日本の社会ではないかと思います。
空気を読む、気を使う、謙虚である、出しゃばらない、控えめといった
日常生活での考え方は、make a differenceをよしとする
英語圏の教育方針とシンクロするものではありません。
つづく

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