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日曜コラム お母さんの旅と留学

「アプシンベル神殿は素晴らしいよ、君も行ったらいい」
これは、今から25年くらい前、あるアメリカ人が私に教えてくれた
旅へのヒントでした。
アプシンベル(Abu Simbel temples)という単語が
今でも鮮明に記憶に残っています。
「斉藤さん、今エジプトにいるんです」
―えっ、エジプトですか。そっちはどうですか。
「あー、もう素晴らしいわ。来てよかった」
あるお母さんが私にエジプトについて語ってくれたのは数年前のことでした。
私がお世話する生徒のお母さんと話していると、
留学と旅がよく話題になります。もちろん、ご自身の「旅と留学」です。
「子育てが終わったら、私の番です」というお母さんが大変多いのです。
その度に私は、絶対的協力を約束します。
そして、それが現実になるケースがポツリ、ポツリと出てくるでしょう。
お母さんの留学は、わが子のそれをつぶさに見てきたわけで、
その勘所は十分に心得ているわけです。
ポジティブなマインド、ネバーギブアップの精神、
解らないことは聞く、自分の意見は臆さずはっきり述べる、
伝えることが第一で、どのように相手に思われるかを気にしてはいけない、
などなど、わが子にアドバイスをしてきたことを、今度は自らが実践する番です。
私はお母さんと話すことが多いからでしょうか、
お父さんの旅と留学についてはあまり聞いたことがありません。
お母さんの口から、ご主人自身の「留学話」も聞きません。
もちろん、お父さんとも学校訪問同行で話す機会はありますし、
父親、子ども、そして私という組み合わせも年に一度は押しなべてあります。
しかし、「父の留学話」はありません。
お父さんはそもそも仕事を通じて、世界を駆け回っているから、
改めて旅や留学は必要ないのかも知れません。
お父さんに対して、お母さんはおおよそがホームキーピングという役割が
徹底していて、この責任を全うしないことには、次がない。
だから、ほとんどのお母さんがとっても忙しく立ち回っています。
家事、子育て、夫の世話などから解放されたら「絶対留学する」と思うのも
お母さんにとっては、自然なことなのかもしれません。
世の中には齢80を超えても世界の最高峰にチャレンジする人もいるし、
60歳を超えてもフルマラソンオーケーの人など
数えきれないほどいると思います。
子どもの教育が自らの好奇心を刺激して、
精神の若さとエネルギーで、何でも見てやろう、世界をもっと知りたいと思う、
そのようなお母さんは、とっても幸せなこころを持った人だと思います。

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