留学コンシェルジュ

#5 現代の教育

<昨日のブログに続きます>
中等教育におけるボーディングスクールとジュニアボーディングスクールへの留学で、夏休みほど大切な時期はないと思います。その3か月間で達成すべきことは何でしょうか。最も実用的で重要なのは英語力、読む力の向上です。
昨日のブログでTOEFL、SSATの準備学習が留学生にとって面白いものではないことを述べました。しかしながら、これらのテストで高得点を挙げなければ、志望校選択に支障が出ます。日本の学校であれば、間違えなくTOEFL対策やSSAT対策のための補習や塾、予備校などが講座を設けますが、ボーディングスクールは伝統的にそのような対策を生徒に任せています。
ボーディングスクールでの日常は、しっかりとスケジュールが決められていますから、日本の受験生のように1日に4-5時間も勉強することは物理的に可能ではありません。また、それほどまでに授業以外で生徒が学習に時間を費やすことを、ボーディングスクールはよしとしません。授業以外の時間は、運動や芸術の活動にも与えられます。それがバランスの良い人間を作るために必要であると彼らは信じています。
それ故に、TOEFL、SSAT、SAT対策は生徒に任せられるのかも知れません。すなわち、バランスの良い感覚、意識を持ってすれば、的確に時間を使え、何をどうしたらいいかという計画も自主的に作れるということになります。
ボーディングスクールが目指している教育というのは、決してトップ校と呼ばれている大学に生徒を受からせることではありません。トップ校に進学しても、大学が学生の将来を保証してくれるわけではありません。あくまでも、自分たちの未来は自分たちが切り拓いていくしかありません。更には、社会に出てからも組織や会社がそこで働く人の未来を保証はしてくません。終身雇用や年功序列といった価値観は欧米の国々は日本に比べてはるかに希薄です。その文化が、ボーディングスクールの教育にも色濃く反映されているように思います。
つづく

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