★小学・中学・高校留学 SSATとTOEFLテストについて
アメリカのボーディングスクールのうち、ランク4と5の学校への出願にはSSATとTOEFLテストのスコアの提出が必須となります。SSATとは、Secondary School Admission Testの略で、文字通りアメリカの私立中等教育機関に入学するための国語と数学の学力テストです。これは、SAT(Scholastic Assessment Test:アメリカの大学入学に必要な学力テスト;基本は英語、書く力、数学)のジュニア版となっています。
TOEFLは1964年にアメリカで導入された外国人の大学入試のために、英語力を判定するテストです。スタートしたときは、英語の文法知識を問うセクション、読解力を問うセクション、そして聞く力を問う3つのセクションに分かれていました。アジアの国々で特に、出題の傾向が分析され、TOEFLのスコアを向上させるための対策が立てられました。
結果的にTOEFLのスコアは抜群であるが、大学に入ってから読めない、書けないというTOEFLの欠陥が教える側から指摘されました。それを是正するために、TOEFLプロトタイプのペーパーベースTOEFL(PBT)からコンピュータベースTOEFL(CBT)を経て、現在のインターネットベースTOEFL(IBT)となっています。
TOEFLが大学入試のための英語力判定試験として1964年にスタートしてから、半世紀が経とうとしています。この間に、2回の大きく内容を変えて現在に至っていますが、プロトタイプと比較すると、暗記によって点数が取れるスタイルから、劇的に変わりました。
大学で通用する英語力とは、文法知識が問題ではありません。英語論説文などの要点をどのように理解するか、要旨をまとめられるか、そして、それを表現できるかが問題なわけです。
読む力、書く力を徹底的に鍛えられるリベラルアーツ教育のために、現在のIBT、TOEFLはとても良い試験であると私は思います。
ただし、日本の英語教育の流れにおいては、まだ穴埋め、組み合わせ、並べ替えなどの英語文法知識を基本としたパズルのような試験が多いために、読む力と書く力を中心としたIBT、TOEFLに対応するためには、暗記だけではなく、英語を読んで、考える、類推するという力を養うことが必要です。
また、英語で書く力を身に着けるために、今までの日本語→英語という翻訳的な機能を充実することよりも、読んで理解して、その内容を英語で書く、あるいは、自分の意見を英語の論理に従って展開するという力が必須となります。
英語圏の大学で使える英語を身に着けるために、なるべく早めのIBT、TOEFLに慣れ親しむことが必要です。
つづく