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★ボーディングスクール留学 ― 出願のための作文4 

<昨日のブログより続きます>
ボーディングスクールに出願する日本の生徒の作文を指導していて思うのは、自己宣伝力、表現力の乏しさです。それは作文だけでなく、面接でも共通しいえることです。無理もないことなのだと思います。そもそも、競争よりも協調性と調和の重視、平等で公平な教育機会などを達成しようとした公教育の結果、自分の意見を表明したり、人と違った意見を堂々と主張したりすることは、日本の子どもたちの概念のなかにフェアーなかたちで定着していないからです。故に、「あなたは・・・」で続く質問に英語でまともに答えられるほうが異常であると言えます。
では、どうしたらいいかです。「自分」を持ちうるように日常を変えて行けばいいと思います。そして、すなおに、なるべく正直に自分の感情や意識を認めて、自分を表現する機会を日常のなかで恒に考えることです。そもそも、この作業は幼稚園くらいまでは、自然に子どもに身についていることではないでしょうか。それが、小学校から大学までの教育の過程で徐々に調和や平等といった文化を子どもたちは吸収していくわけです。調和、平等の精神が悪いのでは決してありません。そのなかにあって、自分を主張したり、意見を述べたりする機会を上手に作らないと、あるいは意識しないと、自己主張も意見表明もしなくても当たり前という考えで成長することが問題なのです。
たとえば、「あなたは何をすることがとても好きですか」を例にとります。この質問で思い出すのが、ある生徒のランク4のボーディングスクールにおける面接です。その生徒は面接官と最も盛り上がった話題は「スキューバダイビング」と言っていました。「遊びで盛り上がっていいの」という声が聞こえそうですが、その声の主とボーディングスクールの面接担当者では、あきらかに発想のコンセプトが違うのです。
すなわち、ボーディングスクール側は、スキューバダイブということがらが問題なのではなく、なぜそれが好きかその理由の論理と表現を重視しているのです。その生徒は水中に漂う浮遊感がまるで空中に浮いている気分と言い、そこで繰り広げられているさまざまな生物の活動をつぶさにかつ眼前で浮遊しながら観察できることは、「アメージング」だというわけです。英語文化を知っている生徒はこのように表現をするわけです。
本音で好きなことを話したり、書いたりするわけですから、おのずとその熱心さやこまやかな表現が表現されるわけです。その表現のプロセスをボーディングスクールではとても大切にするのです。
面接においても、作文においても一貫してその背景にあるのは、ボーディングスクールの志願者に対する興味です。「あなたはどのような人物で、わが校で何をしたいのですか」ということをボーディングスクールは徹底して追及していきます。
(つづく)

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