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★小中高留学 教育を変えることへの取り組み4 日本の私立高校

<前日のブログに続きます>
学校単位でのボーディングスクール留学への取り組みの難しさを心底、認識したある私立高校の校長先生との学校訪問プログラムを前日のブログでご紹介しましたが、このような例は一度だけではありません。
世の中にはさまざまな分野に興味を持つ人がいますが、なんとボーディングスクール教育を卒寮論文にされた人に出会ったことがあります。その方は塾を経営されていて、留学仲間ネットワークの紹介で私のことを知ったそうです。塾の経営と共に、教育のコンサルタントもやられていて、ある私立高校の立て直しを2週間で行ったと本人は言っていました。
何をどのようにして2週間で学校を変えたかについて、私はとても興味があったので、より詳しく聞きたかったのですが、その人のボーディングスクールに対する興味がかなりのもので、さらに忙しい人であったため、ボーディングスクール訪問計画作りの話が先行しました。2週間での改革の骨子は、リストラにあったようでした。
半年後くらいの時期に是非ボーディングスクール訪問を実行したいということで、早急に私は訪問の選定、ルート、そして訪問予約を考えました。計画を進めるにあたり、私は日本で塾を経営していながらも、アメリカボーディングスクールに興味を持ち、さらにその良いところを日本の学校に取り入れようとしている人がいることに希望を持ちました。そして、私がその学校の教育改革に何らかの
かたちで参画できることも喜びでした。
それから一ヶ月後、なんとこの計画はキャンセルさせてしまいました。
その理由は、校長からのオーケーがもらえないということでした。当時その学校では、オセアニア方面の一年留学を中心に国際化計画がすすめられていて、すでにある程度の留学ノウハウを学校が蓄積しているので、そちらの充実が先という校長の決断で、アメリカボーディングスクールへの一年留学が否定されてしまったのです。
ボーディングスクール教育を卒論にする人が中心になってまとめた計画があっさり否定されてしまう。学校改革を短期間のうちに実行できるだけの分析力および行動力のある人からの提案でも、マネジメントサイドでは受けつけない。それほどまでに、海外での教育選択肢は日本の中等教育においては、限定されてしまっていることが残念です。
現在、日本では「いくつか」の高校で1年間留学プログラムがすすめられています。クラス全員が2年時に留学をするというものですが、それを実行する学校は10校もないと思います。少なくとも、アメリカボーディングスクールでは日本人生徒でそのような留学制度のもとで1年間留学する生徒は数人ではないかと思います。ニュージーランドにおいても、私の知っている中学、高校で名前があがる日本の学校は4校のみです。
私の知っている範囲では、日本の中学高校の具体的な国際化への取り組みは始まったばかりの段階なのです。その動きが来年は加速される年であるよう、自分の分野の留学で良い結果を残したいと思います。

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