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アメリカボーディングスクール 大学進学について3

<前日のブログに続きます>
日本やアメリカのように、社会も経済もある程度まで成熟してしまった社会においては、一般教養という知識を大切にする傾向があるのかもしれません。日本の場合は、とても豊富な一般教養的教材を後期中等教育終了までに叩き込むように教育システムが出来上がっているのに対して、アメリカでは、日本ほど広範にはいろいろな分野を学習しないようにも思えます。
この傾向は大学にまで波及していて、日本においては、人文、社会、自然科学といった分野から一般教養と称して講師がマイクで100人を超える学生たちに講義を行うわけですが、それがどれだけ有効かは、今の時代ではとても疑問に私は思います。講義内容に情報としての価値があるというのであれば、むしろインターネットを利用して、学生に要点を解説し、課題を提出させたほうが、合理的で時間も有効に使えるのではないかと思います。
日本では、私立でも公立でも同様なシステムで大学が運営されているようですが、アメリカでは、私立と公立の大学では全く違うといっていいと思います。理由は、公立というのは、その州や地域の住民のための高等教育機関であるのに対して、私立は独自の教育理念と方法を確立することで成り立っている個々の学生に特化した教育機関と言えるからです。
アメリカの教育の仕組みについて、私立と公立というバランスは、中等教育と高等教育において相似形といえると思います。アメリカには小学校から大学まで続く伝統的一貫校はありません。学習内容の密度と量が問われるのは、中等教育以降です。個々の個性を尊重し、それを見出し伸ばすことを実践できるのが、ボーディングスクールの教育ということを私はブログのテーマとしていますが、高等教育においても、ボーディングスクールと同様のコンセプトで個性の尊重とその能力を教師と学生が密着して徹底的に追求するのがリベラルアーツカレッジと呼ばれる私立大学郡です。
公立大学郡と対比して、リベラルアーツカレッジは、学生数が格段に少なくなります。すなわち、教授と学生の比率が公立大学の半分くらいになります。そこで徹底して教えられるのは、読むことと、書くことになりますが、リサーチ、プレゼンテーション、ディスカッションなどがふんだんに盛り込まれていて、学生自らがテーマを持って、問題点を探し、それを解決するための方法を論理的に組み立て、さらにより具体的に問題解決が可能かということを模索するという作業を徹底して行うわけです。
つづく

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