ジュニアボーティングスクール-Fay School#2
<前日、Fay Schoolのブログに続きます。>
Fay Schoolの場合、受け入れの基準として、TOEFLジュニアテストのスコア提出が必須であることは述べましたが、この学校が留学生に期待する英語力は決して低いとはいえません。私見ですが、他のプライマリーフォーカス(中学校までに特化したジュニアボーディングスクールのこと)のジュニアボーディングスクールと比較して、ワンランク抜き出ていると思います。
20年以上にわたって、留学生を熱心に受け入れてきた結果、志願者も増えて、学校のレベルも向上するという良いサイクルにあるFay Schoolです。TOEFLジュニアは新しいテストなので、SLEPとの換算は発表されていませんが、Fay Schoolへの合格のためには、SLEPで45点以上はほしいところです。それだけの英語力がないと、他の留学生とのバランスがとれず、なおかつ自らの発信や表現が乏しい初年度日本人留学生の場合、学校側もどのようにその生徒に対して、面倒をみてよいかがわからないのです。
初級の英語力、すなわちSLEPテストで30点くらいであっても受入れてくれる学校の場合、留学生は英語が話せないということを「想定内」としているので、指導する担当者や先生と留学生とのコミュニケーションはFay Schoolの場合とは根本的に異なるといっていいと思います。すなわち、留学初年度は、留学生に対して「習うよりも慣れる」ことに学校が徹底してくれるということです。
Fay Schoolの学校施設は素晴らしいというのが、この学校を訪問した日本人ファミリーのおおよその印象です。寮施設、ダイニングホール、運動施設、保健施設と個別カウンセリング、進学指導施設など、リノベーション(改築)サイクルが短いようで、とてもきれいであるばかりでなく、整ってもいます。
「Fay Schoolの魅力は何ですか」という質問に、アドミッションオフィスのキャシーさんは、「留学生が多く、多様な文化が学べるところです」と答えました。留学生が多いということを、アドバンテージとして、国内の生徒や家族にもアピールできることは、ボーディングスクールにおいては、そう簡単にできることではありません。正直なところ、多くのボーディングスクールが特定の国からの留学生を受け入れすぎる傾向にあり、本来のボーディングスクールの文化を彼らが相いれない場合があるからです。
おそらく、Fay Schoolもその発展の過程で、留学生の受け入れに関して、いろいろな失敗や苦労をしたことでしょう。一つひとつの失敗から学び、学校全体が知恵を積み重ねて、現在に至っているFay Schoolは、これからも伸び続けることでしょう。