震災被災者への特別学資援助
前年の震災で多くの英語圏の学校が被災した生徒に対して、
特別学資援助を申し出ました。
アメリカのボーディングスクールだけではありません。
英語圏の国々の学校は被災者に対して、学資援助を行うことを
次々と表明しました。
世の中への露出度が低いせいもあるのでしょうが、私の知る限りでは
被災された生徒たちが、海外の学校から学資援助を受けて渡航したという
例を現地の学校からも、国内でも聞くことがありません。
もし、このブログを読まれている方で、被災されたご家族で、
アメリカ、ニュージーランドなどの英語圏の中学、高校に留学を
希望する方がいれば、連絡をください。
また、被災された人で英語圏への中学高校留学を希望される人を
知っている方は、ぜひ英語圏の学校が特別学資援助を申し出ていることを
伝えてあげてください。
アメリカのボーディングスクールの場合、滞在費、生活費を含む
授業料を無料としたうえで、一年間被災された生徒を受け入れると
言っています。
ニュージーランドの中学高校でも、授業料、ホームステイ費用は
かなり減免されると思います。
私は英語圏の国々のこのような申し出をすなおにありがたく思います。
被災されたご家族、本人には、日々の生活という現実があり、
「留学」が必ずしも現実的ではないかもしれません。
しかし、10代の子どもたちの可能性、柔軟性、秘められた精神力、
適応性など、私の経験から申し上げれば、留学はけして
難しいことではありません。
問題は、留学してみないと、その実際がわからないことにあります。
チャレンジする精神をいかに強く持てるか、また、苦境にあっても、
かならず解決策はあり、求めれば与えられます。
しかし、求めない限り、決して与えられない。また、
与えられるためには、とにかく、オープンマインドが何より大切で、
自分から与えないことには、人は与えてくれないという
私たちの人生の原則を10代で体験することが、
私にはとても輝いて見えるのです。
そして、留学生たちは家族に感謝して、その絆の大切さを認識します。
留学の成功のほとんどの部分は、それを実行する
本人の心の持ちようにあると私は信じています。
住み慣れた家族、友達、ふるさとを離れて、10代半ばにして、単身で、
生活習慣が全く未体験の世界へ飛び込むことが、どれだけ大変かと想像を
はじめる前に、「地球の一員」という概念を肩の力を抜いて考えてみてください。
これからの時代、グローバル思考の一つがそこにはないでしょうか。
異文化という「違い」を、背負ってそれに合わせる苦労を考える前に、
それを受入れようと考えてみてください。
それが理屈抜きでできるのが若さではないでしょうか。
あれこれと、できない理由を論理的に組み立てることに時間を使うより、
試してみる、あるいはやってみると、すなおに現実に直面できるのが、
若さであるとも私は思います。
被災された方で、この学資援助プログラムへの申し込みについては、
私も無償でお世話をさせていただきます。
そして、私は彼らにこれからの世界を託したい、その気持ちを
なによりも大切にして、この仕事をしていきたいと思います。