日曜コラム 大晦日-嬉しいことと猛省すべきこと
今年最後の日曜コラムです。今年一年を振り返って、嬉しいこと
そして猛省すべきことをこころに描いてみました。
2月22日、ニュージーランド、クライストチャーチでの地震を
震源地から10キロと離れていないところで体験し、「命」の大切さを
痛感し、ほぼ一カ月後には日本で震災を体験することになりました。
地震と津波で多くの人々が命を落とすという、未曾有の災害。
原発事故は、私たちに「想定」を超えることが、自然のあり方であり、
「便利」であること、「豊か」であることの意味を根本から、
問いなおす結果となっていると思います。
今年は厳寒の北米での学校訪問を皮切りに七回渡航しました。
銀世界のなかでの学校訪問、お祖母ちゃんとお孫さんとの旅、
13日間、二組のご家族との旅では走行距離が2000キロを超えました。
スケジュール変更は幾度かありましたが、無事に学校訪問を終えることが
できたことに感謝せずにはいられません。
今年度中に相談を受けた生徒たちが、それぞれ無事渡航でき、
一人の中途帰国もなく、皆、一所懸命に現地校で適応の過程にあることも、
私にとってはホッとできて、とても嬉しいことです。
個人的な嬉しいことの一つに剣道五段となったことがあります。
二人の息子と始めた剣道ですが、四十の手習いでしたので、
竹刀を握り始めて十六年目、あきらめずに続けた結果、
五段に昇段することができて、とても嬉しく思います。
四段昇段がとても大変だったので、「五段も・・・」と幾ばくかの
不安はありましたが、幸いにも、審査当日に普段の自分をすなおに
表現できたことに、「ありがとうございます」と先生や仲間の人たちに
メッセージを、改めて送りたいと思います。
猛省すべきことは、自分の思い込みで、皆さんに迷惑をかけたことが
数度あったこと思えることです。
教育コンサルタントという仕事の性格上、請け負った仕事の「納期」、
「結果」、また、顧客の求めている「情報」といったことへの
明確な時間的、量的報告の基準をつくるのは私です。
いつまでに何を達成すると「やることリスト」は作っているのですが、
完璧であるはずのものが、抜け落ちること、見過ごすことなど、
数回ありました。皆さんの寛容によって、「許され」ていますが、
プロの仕事とは、それに甘えてはいけないと猛省しています。
日本では、西暦とともに私たち独自の年号を使います。
西暦は、永遠に数字が積み重なりますが、
邦暦は、永遠の数字の積み重ねではありません。
私はつい最近まで、便利な西暦を多用していましたが、
邦暦の持つ意味をそろそろ考える時かもしれないと思っています。
数十年、時によっては数年でゼロにもどることもある邦暦のほうが、
今の世の中を反映し、かつ希望をつなげるきっかけにならないだろうか、
そんな思いを温めつつ、来年を考えています。