ジュニアボーティングスクール-Rumsey Hall School
学年:幼稚園-9年生、共学校
総生徒数:317名
寮生徒(5年-9年生):女子53名、男子81名
通学生(幼稚園-9年生):女子86名、男子97名
創立年:1900年
寮生徒1年間授業料:$45,100
寄付金貯蓄額:約785万ドル
コネチカット州の山中とっても良い場所にRumsey Hall Schoolはあります。校舎と並行して渓流が流れ、教室から見下ろせる場所に池もあります。その渓流から釣り上げたマスを誰が一番手早く料理できるかという競技会があるとアドミッションスタッフが言っていました。
そのような田舎にあるRumsey Hall Schoolですが、幼稚園、小学校には100名を超す生徒が通学しています。ニューイングランド地方には教育熱心な家族が多いようです。
入学に際しての英語力は、挨拶と自分の意思表示が最低限できる程度です。読み書きに必要な英語力はそれほど必要ではありません。入学時の英語力という点で、中学校に特化したボーディングスクールのうち、Rumsey Hall School、Indian Mountain School、The Rectory School、Bement School、Hillside Schoolは共通しているといえるでしょう。
「この学校の特徴は」という質問に、アドミッションオフィスのBen Tuffさんは下記のように答えました。
・生徒中心のクラス(Student focused classes)
・ディスカッションを教える(facilitate the discussions)
・熱意は伝染する(enthusiasm is contagious)
・勉強は楽しいことだ(Learning is fun)
これはRumsey Hall Schoolだけでなく、ジュニアボーディングスクール全体に
染み込んでいるような考え方であると思います。特に、生徒中心という考え方はジュニアのみならず、ボーディングスクールにおいても私は実践されているように思えます。生徒が使う日常の施設のメンテナンスとリニューアルが繰り返されています。そして、寮施設も増設、改築などで入寮する生徒たちが快適に過ごせるように考慮されています。
余談ですが、日本の学校マネジメントは生徒が満足するということをどのように考えているか時々、疑問に感じます。進学実績、スポーツ、芸術などの入賞実績といういわば在校生徒にはあまり関係のない「数字」を対外的にとても重視しますが、その施設の貧弱さをどのように感じているのでしょうか。日本の先生方にアメリカの学校をぜひ見てもらいたいと思います。余談を終わります。
Rumsey Hall Schoolの留学生人口は全体の27%ほどだそうです。韓国(17名)、ジンバブエ、ナイジェリア、バミューダ、中国、日本(3名)、メキシコなどから留学生を受入れています。韓国人の比率がすこし高めなのは、おおよそほとんどのジュニアボーディングスクールに共通していることです。
留学生のためのESLクラスが完備されていて、初年度、英語力のない留学生はESLクラスで英語全般について学習することも前述のジュニアボーディングスクールと同様です。
進学については、専属の進学カウンセラーがいて、SSAT受験、学校選び、願書作成、推薦状の手配、学校訪問の要領などを教えてくれます。しかし、アメリカでは、あくまでも志願者がすべての中心であり、責任者であることを忘れてはいけません。的確なアドバイスをカウンセラーはしてくれますが、手配は自分でするということです。
進学の実績は、Fay School、Eaglebrook Schoolと比較すると、テンスクールズへの進学生徒は少ないですが、ほぼ全員がボーディングスクール(ハイスクール)に進学します。