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日曜コラム アメリカ、身近なアートと学習

アメリカに旅すると音楽、美術、そして学ぶことにとても親近感を覚えます。
いろいろなジャンルの音楽を気さくにしかも安くアメリカでは楽しめます。
美術館に行けば、とても広い空間にガラスの仕切りもなく、
ピカソ、ゴッホ、セザンヌ、ボードレール、ミレー、モジリアニなどなど、
世に知られた画家の絵画を超至近距離で鑑賞することができます。
作品に触ったりする非常識者は見たことがありません。
各部屋を監視する人もいかつい顔はしていません。
そして、学びの世界でも、必要な人が、必要に応じて、
学べるように工夫されています。
日本で言うところの生涯学習ですが、私の79年から81年、
留学時代のサンフランシスコの友人は、永住権を現地で取り、
齢50半ばを過ぎた今でも、SFCC(San Francisco City College)に通って、
1-2科目を履修しているそうです。
私の留学時代を思い出しても、母校College of Marinには、
シアターがあり、映画評論、天文学などの授業で、良くこのシアターが
使われていました。もちろん、履修していない近隣の人たちも
シアターに訪れていました。
テニスの授業では、たくさんのおばさんプレーヤーとプレーしました。
おりしも、ボイジャー1号、2号ともに木星を通過した当時、
木星の巨大なオレンジ色の縞模様が映画館並みのスクリーンに
映し出された時は、感動というより「ぶったまげ」ました。
また、土星に接近して、リングとその隙間も鮮明に映し出された
映像に「うわー、美しい」と感じました。
そして、「アメリカに来てよかった」と思いました。
学校の授業にこれほど楽しく、嬉しく、感謝したことはありません。
College of Marinはサンフランシスコのゴールデンゲートブリッジの
対岸、マリン郡に住む人にとって、とても親しみの持てる
日常での学びの場なのだと思いました。
何の授業だったか忘れてしまいましたが、話題がベトナム戦争になり、
年配の生徒が挙手して、「私はベトナム戦争に参加したのですが・・・」
と切り出した時は、「この国は戦争参加者がどこにでもいる」と戦慄しました。
良い悪いではなくて、それが現実。
この国では、たくさんの人が「いくさ」を経験し、理不尽な思いをし、
アメリカ史上初めての「負け」を体験し苦悩していると思いました。
サンフランシスコ湾を挟んで対岸にあるカリフォルニア大学、バークレーに
グリークシアターという野外劇場があります。
そこでジャズフェスティバルが開かれ、音楽好きの友達に誘われて、
日曜日に出かけました。
ソニーロリンズ、ウェザーリポート、ジョニミッチェルなど、
私には親しい人ではありませんでしたが、彼らの音楽は
とても素晴らしいものでした。
劇場の上のほうでは、家族ずれがランチ持参でピクニック気分です。
みな、思いおもいの楽しみ方で勝手に楽しんでいる様子でした。
結局、私はアメリカで人生を楽しむことの大切さを学んだようです。

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