これからの教育とコンサルタント その1
コンサルタントと呼ばれる人々に共通していることは、
「先を読む」ということだと思います。
教育に関してはまだ、コンサルタントという分野は未発達で、
カウンセラーという名称が一般的であると思います。
スクールカウンセラーが公立の学校にはいるようですが、
スクールコンサルタントが生徒のために学校にいるという
ことは聞いたことがありません。
一般的に、スクールコンサルタントといえば、
スクールを作るためにアドバイスや知識を提供する人となると
思います。
コンサルタントとカウンセラーとは何が違うかということですが、
私はカウンセラーという役割の人は、個人の内面の相談相手、
コンサルタントは将来のプランナーといったイメージを持っています。
カウンセラーもコンサルタントも個人を対象として行う場合、
対象となる人の先を読めなければ話になりません。
その人がどうしたいのかを理解し、それができるように
応援するという点では、コンサルタントもカウンセラーも
一致していると思います。
しかし、「どうしたいの」と生徒にきいて、
「こうしたい」という答えはほとんど返ってきません。
そこで、どうしたら生徒の良いところが引き出せるのか、
また、どうしたら生徒が恒常的に伸びるのか、
そのカギを握るのは、学校環境であるよりも、
親子の関係にあるのではないかと、思われるケースも
多々あるわけです。
ともすると、生徒の心理面をサポートしなければならないなかで、
私はコンサルタントというのは外向きに動くことが
特徴ではないかと思っています。
「教育は世界で選ぶ」という考え方を私は大切にします。
世の中が多様化している以上、教育だけが聖域として、
多様化しない価値観で動くことはあり得ないからです。
多様化の波を親も子もひしひしと感じ、これから先が
不透明となり予測が困難ななかで、自らの将来のために
日本の大学は世界でどのような評価を受け、またそこで学ぶことで、
自分のキャリア形成にどのように役立つのか、
「学校にお任せ」という従来の初等・中等教育の状況が
消えたあるいは消えるべきである以上、
教育のグランドデザインという概念でその基礎構築、
学習力、応用発展などを親子、家族で考えてゆくのが
普通になる時期になりつつあるのかもしれません。
それがより自然な教育のかたちであるように思えます。
日本で義務教育までは終えると多くの人が思っています。
私は義務教育の概念が明治というとても昔の日本で作られ、
その当時は、極めて重要な国家戦略であった教育の普及で
あったわけですが、今は完全にその役割を終えているのでは
ないかと私は思っています。
ではどうしたら良いのか、それを今週、考えてゆきたいと思います。
つづく