ニュージーランド留学-留学はこころのイメージ
留学先を決めるもっとも重要な要素はイメージであると思います。学校選定についての項で述べたように、中等教育での留学の目的はそれほど多様化していません。英語が話せるようになりたいという本人の希望をたどれば、誰々のようになりたい、英語をつかって何々したいという願望が必ずあります。その中心となる人や物事がある国に特定されて、たとえばアメリカに留学したい、イギリスに留学したいとなるのだと思います。
親が留学をリードする場合も同じです。親が子に望むイメージの中心にたとえば、アメリカのボーディングスクール教育を受けさせたいという願望があれば、ボーディングスクールについて研究しますし、情報をいろいろなソースから集め、結果としてボーディングスクール留学に決めてゆくわけです。
私がカウンセリングで重視するのは、親子の希望を大切にすることです。希望とはイメージそのものです。そのイメージがイチローであったり、レディー・ガガ、パリス・ヒルトンなど何であっても構いません。10代の子どもたちの夢は大きければ大きいほど、おもしろいと私は発想します。
問題はそこにいたる道をどのように組み立て、問題点を想定し、チェックポイントを置き、その夢にどのようにして近づくことができるかということです。今度は私がイメージする番になります。イチローになるためには今から日々どれだけ練習をするか、レディー・ガガのように歌って踊れるためには、どのようなレッスンが必要かという具体的な内容を私は知っているわけではありません。また、その道のプロでもありません。大切なのは、親子ともに将来に向けて、世の中の常識的安定路線から、はみ出ても自分の意志と努力で未来を拓くというイメージ(精神)を大切にすることだと思っています。
私のところに相談に来る家族は2つに大きく分かれます。
「質問があればお答えします」との私のコメントに、
「質問の内容がわからないから、はじめから説明してください」
「アメリカのボーディングスクールに留学させたいと思っています」
イメージを家族で持っている場合とそうでない場合です。厳密に言えば、はじめから説明をするご家族の場合でも、イメージがないわけではありません。イメージの像を結ぶために必要な情報を私は提供します。また、ボーディングスクールという明確なイメージを持っているお母さんないしはお父さんでも、わが子に適した学校を知っているケースは大変まれです。また、数校候補があるとしても、その根拠が明確出ない場合も多くあります。
いずれの場合でも、留学に向かって進んでゆけるのは、こころの奥深くに留学は良いことだというイメージがあるからです。
つづく