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オーストラリアの教育-ボーディングスクール

オーストラリア大使館、政治・戦略担当参事官ピーターさんが
自国で名高いボーディングスクール、Goolong Grammar Schoolの出身
であることは前日のブログで述べました。
彼からオーストラリアのボーディングスクールの精神を聞くことができたことは、
私にとって大変幸運なことでした。
オーストラリアのボーディングスクールは他の英語圏の国々に比較して、
留学生受け入れに関しては未開の感があります。
子どもが生れた時にお目当てのボーディングスクールに登録をする
システムが現在にも生きているようです。
先進国における中学高校の生徒減の傾向が顕著ななかで、
この国のボーディングスクールはそれほど積極的には
アジアのマーケットに進出して来ていません。
しかし、将来的には彼らは他の英語圏の国々のように、
生徒募集の枠をより積極的に留学生に開放する、
あるいはそうせざるを得ないと思います。
余談ですが、その半面、メルボルン、シドニー、キャンベラ、パース、
ブリスベーンなどの教育委員会は積極的に留学生受入れシステムを整備して、
アジアマーケットに進出しています。
しかし、教育委員会が統括するシステムであるために、
留学生が学ぶ学校に彼らを世話する機能が集中されていないケースが多く、
結果として、きめの細かなお世話が期待できないと私は感じています。
ホームステイでのトラブルがあった場合、生徒は学校では相談できず
教育委員会のオフィスまで出かけなければいけないのです。
学校という機能に留学生をお世話する機能がすべて集中していることが、
望ましいと思います。
人口密度は日本の100分の1以下、独立したのは20世紀になってからという
この国はイギリスの伝統にとらわれることなく、
独自の文化を開花させていると思います。
アメリカと違って母なる国イギリスと喧嘩別れをせず、
世界第6位の広大な大地に暮らす人々の精神は
母国をしのぐ自由と自然を大切にする精神が根付いていると思います。
この学校を象徴するオーストラリアらしい教育がティンバートップ
(Timber Top)であると思います。
文字通り木の上にある学校よろしく、大自然の真っ只中で
9年生(日本の中学3年時)の1年間を
フルボーディング(全員寮生活)でごすというものです。
現イギリス皇太子、チャールズはギャップイヤー(大学卒業後1年間)に
このティンバートップで舎監長を1年間つとめました。
ピーターさんによると、大自然を相手に生物、環境学、地理などの
教科を実地で学ぶと共に、ハイキング、スポーツなどを通じて、
自然を主人公そしてベースにして人を学ぶのだそうです。
もっとも大切なことは「問題解決力」だそうです。
「なるほどなあ」と私は感心します。
ティンバートップキャンパスでは、自然に逆らうことは絶対にできないでしょう。
もし逆らえば、命すら保障されないということを、
先生方は繰り返し生徒に教えるでしょう。
そして、その中で安全に快適に過ごすため、彼らはお互い協力し、
信頼し、その絆を強めてゆくと私は思います。
日本を含み英語圏や先進国では、生徒減が進行しています。
独立経営の私立は、その流れの中で生き残りを図るため、
個性のある教育を目指してみな必至で研究、努力していると思います。
その中にあり、ティンバートップや海洋学校などは、
人が生きる原点を教えてくれるように私は思います。
でも、「進学はどうなるの」、という質問に私は答えなければいけません。
つづく

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