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小・中・高校留学-グローバル教育の視点5:続扁鵲

金曜日に紹介させていただいた扁鵲先生は、現代においては
大忙しの様相を呈しています。「学習力向上」という妙薬は、
受験を控えた家族には、「黄金律」として歓迎されるようです。
さて、当の扁鵲先生ですが、彼の心境はというと
複雑なものがありそうです。
彼は長兄の未病の段階で病根を絶つという「理念」を心から尊敬しています。
たとえ、長兄が世間の脚光を浴びず、その名声は聞こえなくても、
扁鵲さんの長兄に対する敬意が変わるわけではありません。
扁鵲さんは兄さんに問いかけます。
- 私のやっていることは正しいのでしょうか
長兄: もちろん疑いの余地はない
扁鵲: 私は兄さんのほうが名医であるとこころから信じています
長兄: 私は未病の段階で患者を診るが、彼らにしてみれば、
直って当たり前と思うだろう。私はその当たり前が世の中で、
もっとも難しいことだと思う
扁鵲: 私のところへは、未病の人たちは来ません。
    施術や処方が必要な人たちにとっては、直って当たり前
    ということはないでしょう
長兄: そのとおりだ。私たち兄弟は、名声、地位、お金、権威を
    もとめてこの仕事をしているわけではあるまい
    おたがい、かかわった人たちの幸福が私たちの幸せであろう
名医という名前にこだわる必要はなく、人の「ありがとう」という
気持ちにこだわろうではないか
扁鵲: そのために私も私の知識と技術を生かします
扁鵲さんも長兄さんもそれぞれの得意な分野があると思います。
長兄さんの意見を聞くことができない患者さんもたくさんいることでしょう。
長兄さんが扁鵲さんを紹介することもあるでしょうし、
その反対も十分考えられると思います。
教育という世界に彼らがいたらという仮説で私は今回、
前回とブログを書きました。
そして、「医は仁術なり」という日本の古くからの言い伝えを、
教育の世界でも適応したいと私は思います。
教育を軽んじている国など世界のどこにもなく、理想を目指して、
実際はさまざまな問題点を持っているのが、グローバル世界のなかでの
教育の実際であることを私は痛感します。
たくさんの扁鵲さんや次兄、長兄さんがいるところをどのようにして
見つけ出して、理想だけでなくその実現に取り組んでいるところを、
世界から探すことが、私の使命です。
そして、最も大切なことは、「教育」はそれ自体が目的ではなく、
すべては本人のために存在すると言うことです。
教育の価値観は人生の価値観に共通すると私は信じています。
現代の扁鵲さん兄弟を求めて、必要な家族に必要な情報を
提供し続けたいと思います。

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