小学・中学・高校留学-激動時代の教育その5 次世代に残すべきもの
チャールズ・ダーウィンのメッセージをこのシリーズの最後に
引用させていただきます。
It is not the strongest
of the species that survives,
nor the most intelligent that survives.
It is the one
that is the most adaptable to change.
この地球に生き残るのは、もっとも強い種ではなく、最も知的な種でもない。
環境に適応するものが生き残る。
経営コンサルタントの船井幸雄さんは2000年ころの著書で、
世界の実質経済は1日10兆円くらいでまわるところを、300兆円のお金が
日々動いていると言います。
現在では、そのお金の額ははるかに膨張していることでしょう。
その果てに何があるか、答えはその後の10年に出ていると思います。
豊かになった先進国の仲間入りを果たした日本は、
生き残りをかけて、より豊かにより便利な生活を求めて、
国内外で激しい競争を戦っています。
より便利に、より早く、より安くとマーケットが世界に
拡大してゆく中で、人や自然の本来の姿が、疲弊し失われてはいないでしょうか。
これから、私たち大人が若い世代に残したいものはいったい何なのでしょうか。
繰り返し申し上げます。その答えに明確な答えを出す、社会的価値観は、
多様であり、選択は個々の家族に任されています。
経済、政治の世界で情報開示が進展するなかで、
私たち大人が成長した時代と同じ日常はあり得ません。
経済や社会がいかに発展し、便利になり、お金そのものが独り歩きしても、
その豊かさでは決して満たされないのが、精神の世界なのだと思います。
子どもたちをお世話していて、彼らの純朴な一面を垣間見るとき、
私が彼らにバトンタッチしたいものを「教育」の中に見出そうとしています。
教育とは与えられるものではなく、
彼ら一人ひとりが自ら求め、
自分に合ったサイズに作り出してゆくものと私は思います。
そのきっかけを作りだす一つの有効な手段が留学にあると、
私は信じています。