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ボーディングスクールの自習時間と場所

スタディーホールという名詞がボーディングスクールではよく使われます。日本語訳は自習です。寮生活を中心としたボーディングスクールでの自習時間は、学校運営の要とも思われる要素です。
昼間は授業に割かれるわけですから、授業以外の時間をどのように自主的な学習に使い、その効果を上げることができるかが、一般的に考えれば、学校が大きく発展するか否かの分かれ目になるといってもいいかもしれません。
ボーディングスクールの自習時間は、夕食後に始まります。その時間帯はおおよそですが7時から9時30分までくらいです。学習時間の長さと集中力が重要視される日本と違って、ボーディングスクールの自習時間は長くても2時間です。
その場所ですが、基本的には寮の自室ということになります。学校によっては、成績の良くない生徒を図書館やコンピュータルームなどに集めて、先生が管理するという状況もありますが、特別に先生が補習講義を行うわけではありません。また、そこにいる生徒に科目別に課題やプリントを与えて、それに取り組ませるわけでもありません。
先生は質問のある生徒に答えるためにそこにいるのであって、生徒ににらみを利かせているわけではありません。
そのような自主学習に対して、「進学対策はどうなっているのでしょう」という疑問が日本の保護者の人たちにはあると思います。
ボーディングスクールにとって、進学対策イコール、昼間に行われる日々の授業そのものであり、スタディーホールというのは、あくまでも昼間に行われた授業で与えられた宿題、課題、予習、復習に主に費やされるものなのです。
生徒たちには、パソコン使用が必須となります。
なぜならば、昼間の授業でのディスカッションやプレゼンテーションなどのために調べなければならないことが沢山あるからです。
課題が与えられるという点については、日本の授業もボーディングスクールのそれも共通していますが、与えられた課題を覚えるということと、全員が共通した問題に取り組むということがボーディングスクールではありません。
このような学習の基本が違うことが理解できないと、ボーディングスクールの教育を日本的スタンダードで私たちは勝手に想像し、イメージ化してしまうことになると思います。
日本的スタンダードで考えれば、ボーディングスクールで行われているスタディーホールはその時間取りも内容も到底、満足のいくものではなくなってしまいます。
つづく

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