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生徒の多様性-ボーディングスクール留学

Boarding School Reviewの学校情報には、
留学生の全生徒数に占める割合が掲載されています。
その平均値は20%となっています。
留学生たちの出身国については、1つのボーディングスクールあたり
15か国くらいになります。
総生徒数の平均が300名あまりですから、
60名ほどが外国人ということになります。
もちろん留学生たちは英語で授業を受け、英語で生活をしますが、
生徒の多様性は、学校全体についても、また留学生にとっても、
相互にプラスに作用すると思います。
特に、歴史の授業においては、歴史上の大きな事件、出来事の当事国から
留学している生徒もいるわけですから、単に年代とその経緯を覚えるという
単純な作業で授業が成り立つはずがないと思われます。
たとえば、第二次世界大戦がどうして始まったか、
原子爆弾に使用、日本の主要な都市が焦土となったアメリカの攻撃の在り方、
降伏のタイミング、戦争裁判など覚える前に、考えるべきことは、
膨大で、それをどのようにして先生が生徒たちをガイドするかが、
彼らの人間形成に大きな影響を与えることは必至でしょう。
日本の場合、インターナショナルスクールを除き、文科省から認可を受けた
学校で生徒全体に占める留学生数が1%以上の学校はとても少ないのでは
ないかと思います。
同じ文化を持つ人たちで構成される学校は、歴史の解釈や学習においても、
知識が基本となります。さらに、その知識が受験で問われるわけですから、
議論や自分の考えなどの表明は合格の基準に
なんら影響を与えるものではなくなってしまいます。
それ故に、多くの生徒にとって「歴史」イコール暗記となり、
単純作業に面白味を感じない生徒が授業を意識の上で離脱している
というのが日本の学校の現実ではないかと思います。
あるボーディングスクールのアドミッションスタッフは、
自校の特徴を生徒の多様性にあると明言しました。
なるほど、アメリカのボーディングスクールで留学生を受け入れていない
学校は極めて稀であるばかりでなく、多くの学校が、
留学生を受け入れないことには学校が成り立たないというのが現実です。
それ故に、生徒募集を担うアドミッションスタッフと、
生徒の教育に携わるティーチングスタッフ、そして学校運営スタッフは、
多様性の意義とその実践を真剣に取り組むことが、その学校の将来を
決定するといっていいと思います。
「待ったなし」の多様性への理解と実践が今のボーディングスクールを支える
ばかりでなく、将来に向けて可能性を更に広げるきっかけとなるように思います。

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