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ホームシックの克服

高校生以上の留学に関しては論外ともいえるかもしれませんが、小学校高学年から中学校1年生までくらいの留学については、留学当初のホームシックは、如何ともしがたい悩みではあります。
ホームシックといってもその内容は、留学生ひとり一人違います。単に家に帰りたいということで、そのまま帰国してしまう生徒は皆無です。
小学校6年生で留学したある男子生徒は、親の心配をよそに、留学してから泣き言はひとことも言わなかったそうです。その留学生の先輩にあたる生徒からの情報によると、その本人は留学初年度、英語力、人間関係、授業や宿題のやりくりで相当な苦労が見て取れたそうです。
言葉が自由にならないために、少しばかり意地の悪い現地生徒からバカにされたこともあったようです。ESLクラスがあるとはいえ、数学、理科などは、現地生徒と同じクラスですから、そのプレッシャーとの闘いはかなり強靭な精神力が要されることでしょう。
その彼もジュニアボーディングスクールから高校としてボーディングスクールへ進学していきました。
弱音を吐かない留学生たちを見ていると、私は人間の生きる力、生命力、順応力などにとても感動します。そのような力を本来備えている人間が、教育の方法によっては、覚えることの繰り返しにより、矮小な価値観を持ってしまい、自らの可能性の追求よりも与えられたことへの対応に終始してしまうことをとても残念に感じます。
留学当初、小学校6年生、中学校1年生くらいの生徒に「帰りたい」といわれると、私は無理もないと思います。そんな弱気でどうするなどとはとても最初からは言えません。その生徒にしてみれば、それは辛い状況でしょう。言葉の自由、食べ物の自由、行動の自由などが、すべて消滅してしまったような状況ですから、騒がないほうがおかしいのかもしれません。
しかしながら、子どもたちは自らの意思と行動力で帰国の途につくということもできません。帰国フライトの予約も、空港までの交通機関も彼らの自由になるものではありません。
やはり留学も親次第といえると思います。
どうして彼らが帰ってこないのか、それは、誰でも幼少時に経験のあるほしいものが手に入らない、地団駄踏んでも手に入らないというようなところにその原点があるのではなかと思うのです。
世の中、自分が好きなようにはならない、であれば自分が変わるしかない、留学は子どもたちに人生で最も大切なたくさんの精神を教えてくれるように私には思えます。これは、学校の授業では教えられません。
もちろん、それらを学べるのは、家族の経済援助のおかげですが、それに加えて、家族から愛されているからこそ、彼らは留学といういわば陸の孤島のようなところでも、立派にいきていけるのではないかと思います。
それが理解できれば、留学は半ば成功といえるのではないかと思います。

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