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教育と価値観

教育と価値観は、密接に連携していると思います。ボーディングスクールの目指す教育理念はWhole Studentと表現されますが、すべてを備えた生徒とは、すなわち、全人教育ということになります。
日本の場合、全人教育はもちろん尊重され、中等教育においても、高等教育においても、それを目指していることは間違えないと思いますが、ボーディングスクールのように、そのための具体的な内容となると、入試対策に押されてなかなか理想的にはそれが実行されていないように思います。
全人教育で最も重要なことは、良識をそなえた人格形成ではないかと思いますが、良識の定義とは何かが問題です。良識を得るために、社会、人文、科学、歴史などの分野を学び、もって社会に貢献することを旨とするわけですが、それは試験の点数で評価できるものでは必ずしもありません。
40人単位の教室で、講義形式の授業を行い、徹底して主要な分野の知識を増やしていくいわば、画一的な教育は、日本がまだ欧米に追い付くために一所懸命だったころの価値観のように思えてなりません。
現在の日本は、現在の教育が形づくられた時代とは、全く異なったところにあるように思います。
画一性、統一性をもって、良い製品を安く世界のマーケット売り込み、日本製が売れたという時代ではなくなっています。もちろん、日本よりも数十年も先に、そのようなことを体験したアメリカ社会ですが、そこにある教育で、ボーディングスクールにおいては、そもそも画一的、統一的な教育は行われていません。
ボーディングスクールは年間6万ドルという高額な学校経費がかかるにも関わらず、生徒はアメリカのみならず、世界からやってきます。今、留学生で一番活気があるのは中国ですが、これから、伸びるであろうアジアの国々からの留学生も増えていくことでしょう。
日本の教育も個人に価値観を置くように変わりつつあると思います。たとえば、ある私立高校は、アメリカテンスクールズに1年間の留学を奨励しています。IBプログラムを持つ私立高校も増えてきました。IBプログラムにおいては、それを全うすることで、日本よりも世界の大学でそれが高く評価されることでしょう。
画一性、統一性の尊重から個性の尊重へと、教育が移行することで、これからの世界に対応できる人材を育成してほしいと私は思います。

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