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8年生のESLクラスでの衝撃 - Albert College, ON, Canada

<昨日のブログに続きます>
Albert College、8年生、ESLの授業に私は大きな衝撃を受けました。
8年生といえば日本の中学校2年生の年齢です。そのクラスで、The Art of Racing in the Rainという2008年にアメリカ、ワシントン州シアトル在住のGarth Steinによって書かれた小説が取り上げられていたのです。
2012年に映画化までされたその小説は、いわゆるベストセラー小説で、主人公は犬で、その彼が自分の主人とその家族について独特の視点から人生を語るわけですが、内容は決して幼児向けではありません。それを14歳の「留学生」に読んで聞かせ、過去形をテーマにしながら授業を進めていくのです。
正直なところ、先生の朗読を聞いて、その日が初めての授業となる日本からの新入学留学生は、その内容はまるで念仏のように聞こえたでしょう。
この日の一時間目の授業で高校生(9年生~12年生)のESLクラスで句読点についての授業を聞いていましたが、授業の内容として小説朗読のほうがはるかに高度で内容も深いと留学生であればだれでも思うでしょう。
しかしながら、8年生の授業でベストセラー小説を取り上げるのは、Albert Collegeだけではないのです。それは、ジュニアボーディングスクールやボーディングスクールの夏休みの課題図書リストを見れば明らかなことです。
では、中学校から留学する生徒が、そのような小説を読めるようになるのはいつ頃なのでしょうか。
早い生徒で1年、遅い生徒でも2年ほどで小説のストーリーくらいは追えるようになるのが留学生の英語力の現実です。毎日の英語生活で、留学生たちは音声から英語を認識するようになりますが、それに加えて、毎日、文字としても英語を認識することを習慣づけられるので、通常の学習力を持った生徒であれば、特別な努力をしなくてもそれくらいの英語力は身につくからこそ、ESLの先生も8年生の生徒たちに人気小説の朗読をしてあげているのです。
このクラスを担当しているのは、メアリ・ベーカー先生です。彼女はESLに特化した先生ですから、その経験から留学生の英語力の伸び方、学習の指導法などに精通しています。その先生があえて朗読を自ら行うということの意図は、生徒たちに先生が読んで聞かせた部分を自分で再度復習して、その内容理解を明確にさせるということにあると思います。
それが出来ると確信しているから授業は成り立ちます。
正直なところ、私はベーカー先生の朗読にすべてついて行けたわけではありません。それは、明らかに私の英語理解のなかに、「小説を読む」という習慣がかけているからにほかなりません。
つづく

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