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ボーディングスクールはなぜTOEFLを要求するか

TOEFLはアメリカの大学が留学生志願者に要求する英語力試験ですが、それがなぜボーディングスクールという高校レベルで使用されるのでしょうか。
もちろん、すべてのボーディングスクールがTOEFLを要求するわけではありません。北米を中心としたボーディングスクールの協会、TABS(The Association of Boarding Schools)にリストされている200校あまりのボーディングスクールのうち、TOEFLを要求しているのは、ランク5および4の学校50校あまりです。
最近開発されたTOEFLJuniorは、ランク3の学校で要求するところもありますが、その数は多くはありません。このランクの学校は、留学生志願者に対して、高度の英語読み、書き力を要求はしません。なぜならば、自校でESLクラスをつけて、留学生の英語力、特に読む書くをサポートできるからです。
インタビューでアドミッションスタッフが直接、志願者の英語力を確認することで、ランク3のボーディングスクールは留学生の英語力が十分かどうかを判断します。
TOEFL試験イコール大学レベルの英語試験と考える必要はありません。TOEFLの読解に関する題材が歴史、科学、人文の分野でその内容が高度と考えられているのかもしれません。しかし、基本的には、英語力を確認する試験ですから、文章を読んで内容を理解すれば、大学生レベルのいわゆる知識や一般教養がなくても、正解を導けるように作られています。
現在のTOEFL(IBT:インターネットベースのTOEFL)においては、文法問題が以前のようには出題されなくなりました。文法を知っていることが、読解力や書く力と必ずしも結びつかないことを出題する側が認識したからです。
文法問題は、出題範囲がある程度予測できるので、暗記しやすい割には、大学に入学してから必要になる英語力と直接結びつかないことが、この種の問題が消えていった理由と思われます。
アメリカには、リベラルアーツ・カレッジと呼ばれる教養課程を中心とした小規模で教育の質を重んじる大学が豊富にあります。これらの学校で学生たちは多くの文献を読み、自分の意見を文章にするという訓練を徹底して受けます。この読む、書くという基本は、大学だけでなく、ボーディングスクールでも日常の学習において求められていることです。ですから、入学難易度の高いランク5、ランク4のボーディングスクールにおいては、英語読解力、書く力はTOEFLによってはかることが適切であると思います。

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